またおかしなことをやっています。このような話は原点を忘れてしまうのです。僕みたいに原点を追求する人間から言うとすぐに分かるのです。
後藤さんのことを「捕虜」だと言っていますが捕虜ではありません。戦闘して相手の人間を捕まえたら「捕虜」です。道を歩いている人間を捕まえ得たら、それは捕虜ではありません。
アメリカは空爆で戦闘に参加して、アメリカ人のジャーナリストが捕まって処刑されました。アメリカはＩＳＩＬに対して空爆をしています。ＩＳＩＬにとっては戦闘国です。戦闘国のジャーナリストを捕まえて、「処刑するぞ」と言うならわからないこともありません。
日本はＩＳＩＬと戦争などしていません。そこへ、ジャーナリストが行ったのです。それで、後藤さんを捕まえてどうしようと言うのでしょうか。「日本国、参ったか。お前らが戦争するとこのようなことになるのだぞ」というなら分かります。日本は戦争をしていないのです。
まして、「人道援助して、１１０万人いる難民を助けましょう」と言うのですから、別にそれはＩＳＩＬに対する攻撃ではないのです。後藤さんは単なる旅行者です。それを捕まえて命を奪うなど、何の目的があるのでしょう。
その目的は金で「２億ドル出せ！」など、ふざけた話です。人質の問題の相場は、１億２～３千万円だそうです。道を歩いている人間を捕まえて「金を払わないなら殺すぞ！」と言われて、国が人質救出のために払うお金は１億数千万円で話がついたのです。
それが、日本には２億ドルという２００倍になるような金額を指定してきたのです。このような場合は、人質を救済しようと思わないことです。彼等は人質ではなくドロボウです。ドロボウに使うのは、交渉ではなくて警察権力です。ドロボウ相手に交渉しても何もまとまるはずがありません。だからこそ警察がいるのです。
国と国との事件になると、これは軍隊ということになるのです。人質を殺したならば、「お前達も皆殺しにするぞ」という意志表示をしなければいけません。一人の日本人を殺すと「我々も殺されるな」と思えば、やらなくなります。交渉する相手ではありません。これが原点です。
いつの間にかヨルダンがからんできて、「殺人犯を釈放するならば、ヨルダンのパイロットと後藤さんを一緒に釈放しろ」とか言い出して、原点をどんどん忘れてしまったのです。原点を見ないのです。「原点を見る」という訓練をしていないのです。
何も関係ない旅行者を捕まえれば、これはドロボウです。捕虜ではないのです。捕まったパイロットは、捕虜です。戦闘しているのです。攻撃に行って撃ち落されたのですから、これは捕虜です。後藤さんは捕虜ではないのです。
後藤さんの方にも問題があるのです。日本政府が「行ってはいけない」と言っている渡航禁止区域のシリアにのこのこ入って、「殺されても私は行きます」と言っていたのですから、国中をあげて大騒ぎをしても仕方ないのです。自己責任ですから、殺されても仕方ないのです。そのような意見を日本政府は言うべきなのです。後藤さんは自分で行ったのです。まして、何でもないところで捕まったのではなく、危険地帯にのこのこ出かけて行ったのです。本人は「何があってもシリアのせいではない」と言っているのです。
日本政府は「交渉しません」という毅然とした態度でよいのです。「貴方方には警察権力使うだけです。日本には自衛隊がいます。取り戻しにいきます。もし、殺したりするならば我々は殲滅します！」と言ってよいのです。これが原点です。
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朝堂院大覚 剣道と神道 2014 ・６・５
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