こんばんわ。

昨日につづいてクアルトリクス社のX4イベントでの学びについて、お話したいと思います。

SAAS企業の導入支援組織のことを、一部のベンチャー企業では、カスタマーサクセスという流行りの

言葉を組織名に冠することが多くなってきました。

 

しかし、それが海外から流れて来た名前で、当たり前のように使われるようになっていますが、特にその

本当の意味について聞いたことがなかった気がします。カスタマーのサクセスなので、顧客の成功と

普通に言葉から分かりますが、そのことを本当に考え、理解してあらゆる企業が行動しているかどうか

私には疑問があるなと思いました。

 

サクセスラボの弘子ラザヴィ代表の定義によりますと

QS=QX+QO  

カスタマーサクセス(顧客の成功)は、カスタマーエクスペリエンス(顧客の体験)とカスタマーアウトカム(顧客の成果)

であるという数式となるとのことでした。

 

一般的にカスタマー

エクスペリエンスが良ければ、カスタマーサクセスと誤解されがちなところ、経験だけではなくて、カスタマーアウトカム

実際の成果が出ていないと、それは本当の意味での顧客の成功ではなく、顧客の離脱に繋がる可能性があるということでした。

 

この定義はとても分かりやすいと思います。なんとなく、マーケティングと営業が上手くいったとして、そのプロセスでの

顧客体験が良かったとしても、実際のサービスの成果が顧客のビジネスに良いインパクトをあたえていないと、選定に

関わった人の満足はあったとしても、顧客企業全体として、それは意味があったのかという問いには応えきれないという

ことになるのだと思います。

 

私は、これを身をもって感じることがあります。自分がかかわった案件ではないのですが、雰囲気だけで営業や

導入がなんとか、だましだまし、導入支援力などでごまかせたとしても、実際のシステムの弱さで、そのあとに

事故が連発したりしている事例、これは、途中までカスタマーエクスペリエンスが高めでごまかせていても

カスタマーアウトカムがゼロだったということが、のちのち発覚して、結局はカスタマーサクセスに繋がらないということです。

 

この場合、だましだまし、使い続けてもらうのは、より一層、顧客の成功を遠ざけることになり、サービス提供企業としては

問題であると私は思います。

このような実感から、私は、体験だけではなく、成果までを含めて初めて、カスタマーサクセスは成立するという

サクセスラボさんの提唱する公式に感銘を受けたしだいです。

 

暑い日が続きますが、良い週末をお過ごしくださいませ。

中尾信之