こんばんは、塾代表の大西です
フランス留学中のサポーターSさんから、フランス通信Vol.2が届きました。
パリでは今、マクロン大統領にブチ切れた民衆がデモを始め、それが暴徒化して、えらい騒ぎになっているようです。そんなニュースを見て、Sのことが心配になった生徒もいるかもしれません。
ご安心ください。
Sはそこからは離れた、ストラスブールというところに住んでおり、そこでは平和な日常を送っているようです。
では、そんなSさんからのお便り、どうぞお楽しみ下さい!
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【さわやかフランス通信Vol.2】
外国語を勉強することについて
フランス留学中のSです。
第2回は外国語を勉強することについて書きたいと思います。
フランスが含まれるEU(欧州連合)では、24の言語(ブルガリア語、クロアチア語、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、英語、エストニア語、フィンランド語、フランス語、ドイツ語、ギリシャ語、ハンガリー語、アイルランド語、イタリア語、ラトビア語、リトアニア語、マルタ語、ポーランド語、ポルトガル語、ルーマニア語、スロバキア語、スロベニア語、スペイン語、スウェーデン語)が公用語とされています。
私が住んでいるストラスブールはドイツに隣接していることもあり、看板などがフランス語・英語・ドイツ語の3つの言語で書かれていることが多いです。
先日、大学院の用事で行ったルクセンブルクもEUに関する機関が多い国・都市ですが、レストランのメニューはフランス語・ルクセンブルク語・ドイツ語・英語の4か国語で書かれていました。
※ルクセンブルクはいわゆる「ベネルクス三国」の一国ですが、あと二国はどことどこでしょう?
なぜルクセンブルクにはEUに関する機関が多いのでしょう?
【ストラスブールのフランス語・英語・ドイツ語で書かれた看板】
【フランスの南東にあるリヨンの駅ではフランス語・英語・イタリア語の3か国語】
【4か国語で書かれたルクセンブルクのレストランのメニュー】
こんなにたくさんの言語があるヨーロッパですが、フランスをはじめ、ルクセンブルク以外にもスイス、ドイツ、イギリスに実際行ってみて、「どこでもだいたい使われている/通じる英語ってすごい!」と思いました(イギリスは当然ですが)。
普段、英語以外の言語を話す人同士の会話で、英語はお互いにとって「外国語」であって、同じくらいのレベルで話すことができます。
フランス人の同級生も、私がフランス語にポカーン…としていると、よく英語に切り替えて話してくれます。
ただ、英語以外の言語が使えると、もっと楽しいです。
2年前に初めてフランスに来た際、最後の日の夕食に小さなレストランに入りました。
店員さんは英語が苦手とのことで、「『アボカドが無い』って英語でなんて言ったらいいかわかんないよぉぉぉ!」とフランス語で言っていました。
注文のときは簡単な英語で会話したのですが、私が「お会計お願いします」をフランス語で言った途端、「君、フランス語が話せるんだね!」と店員さんの顔がぱぁーっと明るくなり、「どこから来たの?」「いつまでフランスにいるの?」「フランスではどこに行った?」と質問攻めにあい、しばらくフランス語で会話した後、最後に「是非、またこの店に来てね!」と手を差し出され、熱く握手を交わしました。
その旅では凱旋門やルーブル美術館、ヴェルサイユ宮殿など、有名な観光地をいくつも訪れましたが、この最後の夜の小さなレストランの店員さんとの会話、そして固い握手が一番心に残っていて、言語というのは、こんなにも人と人の距離を縮めるものなんだなぁと感じました。
【凱旋門】
【ルーブル美術館】
【ヴェルサイユ宮殿】
よもぎ塾に数年サポーターとして関わっていて、「なぜ英語を勉強しなきゃいけないんですか」という質問を生徒から何度か受けたことがあります。
テストや入試のことを考えて英語を勉強していると辛いこともあるかもしれませんが、外国語を勉強することで、コミュニケーションできる相手や理解できる情報が増え、自分の世界の範囲を広げることができるのではないかなと私は思います。
そしてそれは、自分の趣味をより深めたり、旅行を楽しんだり、仕事に活かしたりすることで、自分の人生をより豊かにしていくことに繋がっていくのではないかと思います。
よもぎ塾のサポーターには、外国で生活した経験がある方や、外国語を使った仕事をしている、もしくはしていた方がチラホラいます。
料理人になりたくてイタリア語を、パティシエールになりたくてフランス語を勉強したいという卒業生もいましたね。
是非、いろんな人の話を聞いてみて、「英語が使えるようになったら、自分は何ができるだろう」「自分がやりたいことをやる/行きたい所に行くには何語を勉強したらいいんだろう」と考えてみると、少し外国語の勉強が楽しくなると思います。
いよいよ今年も残り1か月ですね。特に受験生は体調管理に気を付けて、勉強を頑張ってください。
※ 「フランスについて、こんなことが知りたい!」といったリクエストがあれば、大西さん経由(nakanoyomogi@gmail.com)で伝えてもらうか、コメント欄に書いてもらえれば(名前は書かないように!)と思います。現在在籍している生徒以外の卒業生や保護者の方々でも構いません。