たまには詩集もどうですか? | 無料塾「中野よもぎ塾」のブログ

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こんばんは、塾代表の大西ですニコニコ

今日は、私が中学生の頃に大好きだった詩集を紹介します!

皆さんは「アンパンマン」、知ってますよね。
作者の名前はご存じですか?
やなせたかしさん。
昨年亡くなってしまい、ニュースでもたくさん取り上げられていました。

このやなせたかしさんの詩集で、大好きなシリーズがあるんです。

こちら。90年代の古い本で絶版になってしまっているようなので、表紙写真も出ませんが。

詩集 愛する歌〈第1集〉/サンリオ

¥1,258
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『愛する歌』という詩集で、5巻まであります。
ひとつひとつの詩がとてもわかりやすく、また温かみがあって、勇気づけられる詩集です。
私はこれを、行きつけの図書館で見つけて、学校の帰りにちょくちょく寄ってはページをめくっていました。
借りてきてじっくり読むわけではなくて、たとえば部活でうまくいかず落ち込んだときや、好きな男の子ができたとき、フラれてしまったとき、生きるって何?ってわからなくなったとき、いろいろなニュースを見て心を痛めたとき(ちょうど阪神大震災や地下鉄サリン事件のときに中学生でした)などなど、いろんな気持ちのときに、図書館3Fの、ほとんど誰も来ない詩集のコーナーに行って、そこでページをめくったのでした。
不思議と、どんな気持ちのときにもぴったりくる詩が絶対にあるんです。

優しくされたいとき。
「できる!」って思いたいとき。
今の気持ちを大切に温めておきたいとき。
頑張れって言ってほしいとき。
次があるさ、と気持ちを新たに持ちたいとき。
トゲトゲした感情を落ち着かせたいとき。


中学生当時の私は、中原中也という詩人が大好きだったのですが、中也の詩は「こんな言葉の使い方があるんだなぁ」「なんかオトナだなぁ~すてきだな~」という感じで、自分のことに引き寄せて中也の詩を読むっていうことはなかったと思うんですね。
30歳を過ぎてだいぶ図太くなった今となっては、「なんかちょっと繊細すぎない……?」と、いろいろ通り越してしまってはいるんですが、当時はとにかく「ちょっとオトナな」「知的な」「文学的な」みたいなとらえ方をしていました。

でも、やなせたかしさんの詩は、中学生のまだ青々した心の中に、す~っと入ってきちゃう。
それで、これが30歳を過ぎた今読んでも、わりと同じなんですよね。あったかいなぁ、ってジンとくる。
なんだろう。
これはきっと、やなせさんがいつも「このページをめくっている誰か」のことを強く思って書いてくれているからなんだろうな。
……と、勝手に思っています。

やなせさんは他にもたくさん詩集を出されているので、ぜひ手に取ってみてほしいです。
私も、やなせさんのように優しさが伝わる言葉を、たくさん書いていけたらいいな~。