こんばんは。
中野祐治です。
今回読んだ本の紹介です♪
起業家という冒険
成田修造 著
● やりたいことと、お金の交差点を探せ!
著者は言います。
“起業家精神という言葉を僕なりに解釈すると、「何かに依存せず自立して、社会や人のために目標を立て、リスクをとって行動する姿勢」 。
経済学者の兄からのアドバイス、「やりたいことと、お金の交差点を探せ」 は印象的な言葉。
単にやりたいことをやれ、と言わないところが兄らしい。”
お兄さんは経済学者ならではの観点でアドバイスしてくれたそうですね。
しかし、と続きます。
“やりたいことができたとしても、お金にならなければ続けられないから。かといって、お金ばかりを求めていると、人生は虚しいものになってしまう。
理想だけではダメだし、理想がなくてもダメ。
自分らしく、なおかつ経済的にもある程度余裕を得ながら生活できる。
そんな状態を目指すべき。”
とのことです。
やりたいことを続けるには、お金は当然必要ですよね。
そして著者は若くしてたくさんの経営者と出会い、そして影響を受けてきたそうです。
●先輩起業家の熱が伝染する
たとえばどんなエピソードがあるのでしょうか。
“東大の入試に落ちて慶應義塾大学に入学。そこで起業サークルに入ることで多くの起業家・経営者と出会う。
・ミドリムシの技術を展開するユーグレナ代表取締役社長、出雲充さん
・印刷、広告プラットフォームを展開するラクスルの代表取締役会長、松本恭攝さんなど。
起業家のエピソードを聞くことが大学生だった著者にはおもしろくて仕方がなかった。そして、「僕も何かやりたい」と思わずにはいられなかった。
こういう「ひょっとしたら自分もできるかもしれない」という考え方は、起業家精神の中枢をなす、非常に重要な考え方。 ”
錚々たる起業家の方々とお会いできたからには、相当いい影響を受けたのでしょうね。
「自分でも同じようになれるかも」という感覚は重要だそうです。
●「やりたいことと、お金の交差点」を探すことの難しさ
ただ、現実はそう甘くはなかったようです。
“精鋭揃いでスタートした起業だったが、一年ほどで撤退を決めることになった。
理由は、端的にいうと「怖くなったから」。
スタートアップのビジネスは赤字を続けながらも資金調達を繰り返して会社を成長させていく。
頭では理解していても実際にお金が減っていくのは想像以上の恐怖。
・お金にならないビジネスを続けてもいいのだろうか
・投資してくれた人たちの期待に応えられるのだろうか
・僕たちは貴重な時間を無駄にしているんじゃないのか
いろんな不安が積み重なり、ネガティブな思考に陥り、やがてメンバー同士の関係もギクシャクしていった。
今考えると、あの頃の僕たちには、起業家としての「胆力」が足りなかった。 ”
なるほど、よくありそうな話ですが、著者のリアルな体験が書かれていてかなり臨場感があります。
どうすれば良かったのでしょうか。
“毎月の経費を低く抑え、地道にサイトを改善し、ユーザーを集め、ここでしか得られない情報を提供していけば収支が改善した可能性はあった。
でも、僕らはネガティブな思考にとらわれ、身動きが取れなくなっていた。 ”
確かにがんばってもがんばっても先は見えず、お金が無くなり続けるとネガティブな思考にとらわらてしまうのが人間ですよね。
●誰よりも手を動かし、学びまくる
その失敗が大きな教訓となり、次に繋がっていきます。
“スタートアップでは膨大な量の仕事を数人で回すわけですから、一人当たりの仕事量は増えていきます。その分、スピーディーに処理していかないと間に合いません。
毎日、チームが濃密に関わり合い、どんどんいろんなことを決めて実行します。
だからこそ、仕事の速度が上がる。つまり、成長していくのです。”
成長する人は仕事が早いのではなく、早く仕事を処理せざるを得ないうちに成長していくものなんですね。
●日本で世界的企業が生まれにくい理由
そして興味深いこの項目。日本では世界的企業が育ちにくいといいます。
“日本からアマゾンやグーグルのような世界的企業があまり出てこなかった理由の一つに日本の「国内需要」の大きさ があるといわれます。
日本は世界的に見ても国内需要だけで、それなりの規模があるのです。
日本人だけを相手にするビジネスでも年商100億円くらいの会社であれば十分に作れるから、あえて海外に打って出ようとする企業が生まれにくいという構造があるわけです。
一方、シンガポールや韓国のような人口の少ない国の場合、国内需要だけでは大きなビジネスに育たないので、最初からグローバル市場を目指す意識が高まります。
日本市場の一億人をターゲットにする企業と、グローバル市場の30億人をターゲットにする企業では、おのずと戦い方が違ってくるのです。 ”
これはわかりやすい!
確かに起業する!というときに世界を視野に入れる日本人はどれぐらいいるのかと思いますよね。
続きは本書で♪
下記に本著のリンクを貼っておきますヽ(・∀・)