ただ、それはまやかしである。そのワクワクは実益のないワクワクである。だって、まだその計画表を何一つ消化できていないからだ。何一つ自身は変わっていないからだ。一歩も前進していないからだ。計画を全てやり切った後、来るべき例えば定期テスト前夜に武者振るいするならそれはステキなことだ。計画をやり抜き、鍛え上げた己を試してみたいと思えれば、テスト直前にはワクワクが止まらないだろう。








 大抵は、あれもやっていないこれもやっていない。計画表は見てみないフリをして、じゃあなりふり構わず頑張るかと言うとそうではなく、惰眠をむさぼるばかりである。有言実行というのはとかく難しいのだ。それができるのは、全盛期の落合博満ぐらいなものである。






 不言実行が、凡人には良いようである。口に出さず、秘めて、こっそり実行する。人には言わない。言いたくなっても秘めておく。書かない。書きたくなったら実行したのちに書く。能書きを垂れたくなるのをグッと堪えて、まず実行することであろうと思う。








(禅僧生活がどうのと言いながら、またオムライスをいただいてしまったのであった。)