「いつも旅のなか」
角田光代 角川文庫
を読みました。
「コノミ」という章があります。
オーストラリアの某島に行った時の話です。
角田さんは、カールさんとエリーさんという夫妻によくしてもらいます。
カールさんは、大の日本人女性好きで、最後は…。(読んでくださいね)
全然関係ないのですが、この章でわたしが思ったことは、「自分の住むところは自分で決められる」のだということです。
カールさんとエリーさんはヨーロッパの出身ですが、40歳ごろオーストラリアに移住してきました。そしてシドニーかメルボルンにいたところ、急に思いたって、この某島に移り住んだそうです。
めちゃくちゃお金持ちなわけでもなく、思いたったらです。
長女だということも関係しているかもしれませんが、わたしは最近まで、自分は今いるところから離れられないような気がしていました。
でも実は思い込んでいるだけで、どこかに行こうという気があれば、どこにでも行けるのだということに気がつきました。
気がついた時はけっこう衝撃でした。
今更、どこかに行きたいとは思わないですが、自分の思考に縛りをかけていたのだと思うと、ちょっと怖くなってしまいました。