「ぐるぐる、和菓子」

   太田忠司  ポプラ文庫

を読みました。


物理学を専攻していた大学生、河合涼太は、育ての親である叔母に連れられて行ったデパートの「全国食の職人展」で、和菓はなふさの和菓子に出会います。


涼太は、6歳の時、母がいなくなりました。

母の作ってくれた「ぼたもち」が好きだったので、泣いている涼太を慰めるため、叔母が与えたスーパーのぼたもちを食べてから、餡子が食べられなくなってしまっていました。


はなふさのお菓子は、美しく、そしてとても美味しいものでした。


涼太は大学院に行こうとしていたのをやめて、製菓専門学校に入ることにします。

お菓子作りは奥が深く、涼太たちは、お菓子を作りながら成長していくというお話しです。


最近の風潮だと、すぐに結果を出そうとしたり、良いか悪いかで決めようとすることがあります。


涼太の場合は、すぐに結果を出したい理由があり、それによって昔の呪縛から解かれていきます。でも、普通はそんなに急がなくても良いのになぁと思うことがあります。


良いか悪いかも、人それぞれ。

餡子の好みも違います。

この本では、「餡の迷宮へようこそ」という章があります。


製菓専門学校というのは、和菓子も洋菓子も色々と学ぶのですね。

この本では女子が多めですが、今の様子を反映させていると思うので、そのような比率なのではないかと思います。


お菓子の世界も、男性中心から、女性が増えて力を増していくのでしょうね。