「あいばかさーん」
「お前!それヤメロ」
「バカなのはホントでしょ?」
「バカって言う人がバカなんですー!」
「バカバカバカバカ」
「コノヤロっ」
楽屋のソファーでくすぐりあいをして、涙目になってるにのあい兄弟を見ながら、顔は笑ってても目がちょっと笑ってない大野さんに声をかける。
「ねぇ、アレ何?」
「んぁ?」
「目、笑ってないから」
「うっせえ。アイツは俺んだ」
怒ってる...って程じゃないけど機嫌は良くない。
この人は穏やかそうに見えて、実は独占欲のカタマリだし、ニノにだけは妙に強気なのはやっぱり愛してんだろうなぁとこんな時、思わされる。
ニノはそんなこの人を良くわかってて、いつもはこの人にぴったりくっついてんのに。
今日は相葉くんの誕生日だし、ライブだってあるのにどうした?
「眉間、シワ寄ってる」
「ああ」
「いいの?」
「アレは良いんだよ。翔ちゃんの頼みだかんな。仕方ない」
「へ?あー、そうゆうこと?」
大野さんは目をつむって、もう答えは帰ってこなかったけど、わかった。
翔さんは珍しくちょっと遅れてきてる。
マネからはちょっと取材が入ってましてって言われたけど、本当はそんなスケジュール入ってなかったのは、皆知ってる。
遅れてるって言ったって、いつも早めに入る翔さんが普通の入り時間になるってだけで、だけど相葉くんが心配するのは想像つく。
きっと、何かサプライズ的な事を準備してんだよね。
最近、ほとんど一緒に過ごしてる翔さんと相葉くん。
今日のバースデーにきっと特別な何かを用意したんだろうな。
先週末、雑誌に載った写真もきっとそれだね。
あの写真の事も、ニノが後ろのコーンが安っぽい紙袋ぶら下げてるみたいに見えるとかって言い出して、結局、何買ったの?って聞いた相葉くんの質問はそのまま流れてた。
くすぐりあいの決着がついたのか、ニノに馬乗りになってる相葉くん。
「参ったは?」
「言わない」
「なんでだよ」
「......まーくん..」
出た...。
上目遣いのまーくん呼び。
「かずくん...」
「まーくん...」
あー、相葉くんの負けだな。
相葉くんは昔からあの呼び方に弱い。
そして、ニノのあの上目遣いにも。
てか、アレは本当にずりいし勝ててる奴見たことないからね。
「もー!!わかった。もう言うなよ!」
「はーい♡」
やっぱりな...と思ってふと大野さんを見ると、なんとなくどす黒いオーラが漂ってる。
ニノ。
お前、地雷踏んだかも。
年末年始は2人で家って言ってたな。
ま、がんばれよ。
「おはようございます」
翔さんが入ってきた。
相葉さんはサッと立ち上がって翔さんのそばに行く。
ニノはそっと大野さんの隣に座ると、小さな声で大野さんの名前を呼んだ。
「さとし?」
「ん?」
「ありがと」
「分かってるなら良い」
「うん」
ニノがするりと大野さんの左手に右手を絡める。
それをぎゅっと握る大野さん。
柔らかい空気が2人から流れ出した。
「まーくん、楽しいといいね」
「そうだな」
「泣かないといいな」
「嬉し泣きなら良いだろ?」
「...うん」
ぎゅっと繋がれた手と、優しい小さな声。
翔さんにあれこれ話してる相葉くんにはきっと聞こえない。
「おめでと。まーくん」
うちの天邪鬼は、誰より優しい。
おしまい♡
「アレは良いんだよ。翔ちゃんの頼みだかんな。仕方ない」
「へ?あー、そうゆうこと?」
大野さんは目をつむって、もう答えは帰ってこなかったけど、わかった。
翔さんは珍しくちょっと遅れてきてる。
マネからはちょっと取材が入ってましてって言われたけど、本当はそんなスケジュール入ってなかったのは、皆知ってる。
遅れてるって言ったって、いつも早めに入る翔さんが普通の入り時間になるってだけで、だけど相葉くんが心配するのは想像つく。
きっと、何かサプライズ的な事を準備してんだよね。
最近、ほとんど一緒に過ごしてる翔さんと相葉くん。
今日のバースデーにきっと特別な何かを用意したんだろうな。
先週末、雑誌に載った写真もきっとそれだね。
あの写真の事も、ニノが後ろのコーンが安っぽい紙袋ぶら下げてるみたいに見えるとかって言い出して、結局、何買ったの?って聞いた相葉くんの質問はそのまま流れてた。
くすぐりあいの決着がついたのか、ニノに馬乗りになってる相葉くん。
「参ったは?」
「言わない」
「なんでだよ」
「......まーくん..」
出た...。
上目遣いのまーくん呼び。
「かずくん...」
「まーくん...」
あー、相葉くんの負けだな。
相葉くんは昔からあの呼び方に弱い。
そして、ニノのあの上目遣いにも。
てか、アレは本当にずりいし勝ててる奴見たことないからね。
「もー!!わかった。もう言うなよ!」
「はーい♡」
やっぱりな...と思ってふと大野さんを見ると、なんとなくどす黒いオーラが漂ってる。
ニノ。
お前、地雷踏んだかも。
年末年始は2人で家って言ってたな。
ま、がんばれよ。
「おはようございます」
翔さんが入ってきた。
相葉さんはサッと立ち上がって翔さんのそばに行く。
ニノはそっと大野さんの隣に座ると、小さな声で大野さんの名前を呼んだ。
「さとし?」
「ん?」
「ありがと」
「分かってるなら良い」
「うん」
ニノがするりと大野さんの左手に右手を絡める。
それをぎゅっと握る大野さん。
柔らかい空気が2人から流れ出した。
「まーくん、楽しいといいね」
「そうだな」
「泣かないといいな」
「嬉し泣きなら良いだろ?」
「...うん」
ぎゅっと繋がれた手と、優しい小さな声。
翔さんにあれこれ話してる相葉くんにはきっと聞こえない。
「おめでと。まーくん」
うちの天邪鬼は、誰より優しい。
おしまい♡