HIKALI #6 | 大宮さんと一緒 。。。

大宮さんと一緒 。。。

大宮さんの妄想BL小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。

にのちゃん大好き♡嵐さん大好き♡

大宮さんに癒されて、ドキドキして、毎日幸せ。

嵐のみなさんずーっと、幸せをありがとうございます!



「姉ちゃーん!!」


坂を自転車でのぼってく姉ちゃんを追いかける。






就活も終わって、大学生活を楽しむばかりの姉ちゃんは最近新しいバイトを始めた。

内定をもらったのは大手の旅行代理店。

なのに、新しく始めた短期バイトは、工場のラインでお菓子をチェックする仕事。


昔から何考えてるのか分かんない姉ちゃんだったけど、歳を重ねてさらに訳わかんない人になってきてる気がする。

「だって、どうせ仕事するなら色んな事してみたいじゃない」

そう言った姉ちゃんはすごい楽しそうな顔してた。

今日も元気にバイトに向かった姉ちゃん。

出かけようと玄関に降りてきた僕にお先にーって言って、出かけて行った。


んだけど…


玄関脇の鍵かけには、ピンクのブサイクなくまのキーホルダーがついた鍵が残ってた。


すぐに玄関の外に出たけど、妙に素早い姉ちゃんはもう自転車で軽快に走ってく。
僕は慌ててカバンと鍵と姉ちゃんの鍵を持って、忘れずに玄関に鍵をかけて自転車に飛び乗った。



「姉ちゃーーーん!!」



3回目の呼びかけに、やっと気づいた姉ちゃんが振り返る。


「あれ?和、どうしたの?」


キョトンとした顔の姉ちゃんに、ガックリする。


「どうしたのじゃないよ。ほら」
「あ!....ごめん、うっかりだわぁ」
「うっかりだわぁじゃないよ。今日は鍵ないと家はいれないんだかんな」
「そうだった!ありがと、和」
「いいけど、気をつけてよ。戸締りとか、ちゃんとしてよ?」



鍵を見せるとあっ!!って顔になった姉ちゃんは、ごめんっていつもの能天気な顔してて。
今日は両親も久しぶりに学生時代の友達夫婦と旅行に行ってて、僕より早く帰る姉ちゃんは鍵がないと家には入れない。

なのに、そんなことすっかり忘れてた様子の姉ちゃんは本当に呑気な顔してありがとうーって言いながら坂を登って行った。


僕は今日から新しいバイトに行くって、ちょっと緊張してんのに。


今年から大学生になった僕は、先週まで高校から続けてたファミレスのウエイターのバイトを辞めて、今日から小さな定食屋さんでバイトを始める。


それはほんの1ヶ月前。


大学の友達と入った小さな定食屋さん。

優しいおじさんとおばさんが2人でやってるその店は、おじさんの作るハンバーグや唐揚げが安くて美味しくて、すっかり気に入って3日連続で通っちゃって。

あっという間に常連さんになった。

そのお店のパートのおばちゃんが、転んで足を折っちゃって、パートを休むことになった。
もう年だし、もしかしたらそのまま辞めるかもしれないなんて言ってたおばちゃん。

その後ろに、困った顔したおじさんとおばさんが見えて「僕手伝います!ここでバイトしますから、少しだけ時間ください」って言ったのが2週間前。

すぐに前のバイト先にお願いして、退職させてもらうことになった。


あれから2週間、定食屋の相葉亭はおじさんとおばさんだけで何とか頑張ってる。

今日からは、バイトとは言え僕も相葉亭の一員。

初日だし、がんばるぞって気合を入れて、登ってきた坂をゆっくり下った。