happiness 205 | 大宮さんと一緒 。。。

大宮さんと一緒 。。。

大宮さんの妄想BL小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。

にのちゃん大好き♡嵐さん大好き♡

大宮さんに癒されて、ドキドキして、毎日幸せ。

嵐のみなさんずーっと、幸せをありがとうございます!




 
昨日までしとしと降ってた雨が、朝あがっていた。


すっきり晴れているわけではないけど、この季節にしては少し爽やかな朝、かずは二十歳の誕生日を迎えた。


松にいのアシスタントを辞めたかずと、イラストの仕事を再開させた俺。

時々、狂ったようにパソコンに向かうかずにも、もう慣れた。


櫻井さんは無事国家試験に合格して、相葉さんの病院で研修医として働いていて。

潤はテレビに出る回数も増えて、確実に役者としての道を進んでる。





今日はかずの誕生日と絵本大賞授賞のお祝いパーティーをしてくれるって相葉さんが言ってくれて、久しぶりにみんなが集まることになってる。


昨日電話をくれた相葉さんが、ハンバーグを作るねって言ってて、かずはそれからずっとそわそわして、今日はいつもより念入りに掃除をしてた。





「ただいまー」

「まーくん、おかえり」

「お帰りなさい」



夕方ひと足先に着いた相葉さんは、当たり前みたいにただいまって言って、かずは小さな声で嬉しそうにおかえりって言った。


また少し柔らかい雰囲気になってて、かずと俺を見て優しく笑う。



「しょーちゃんは?」

「まだ来てないよ」

「また寝ちゃったかなあ」


のんびりとした口調で話す相葉さんは、あの頃とは別人みたいに穏やかで、幸せなんだろうなって思う。


それでも靴を脱いで廊下に上がる様子はあの頃と変わらなくて、一緒に住んでた頃を思い出した。



いつもピリピリしてた相葉さんと、いつもイライラしてたかず。



その二人が、今並んで穏やかな空気を纏ってキッチンに入っていった。




「潤は?」

「さっき新幹線おりたって」

「じゃああと30分ぐらい?」

「だね」




潤のことを話す声も優しい。


オーディションに受かった潤が東京に行って以来、初めて帰ってくる。


実家にも帰れてないから夜は実家にも泊まるわって、電話してきた時に言ってた。



久しぶりに五人がこの家に揃う。


色々と騒がしい毎日だったし、まだそんなに前の事じゃないのに、今思い出すと懐かしい気がする。



下準備の終わってるキッチンで相葉さんが腕まくりをしたところでインターホンが鳴る。


玄関に出るのは必ず、俺。


かずにちょっと行ってくるなって声をかけて、玄関に向かった。


櫻井さんにケーキ買ってきてもらってるからねってかずに話してるのを聞きながら玄関に行くと、そこにいたのは櫻井さんだった。



「お邪魔します」

「お帰りなさい」



礼儀正しくお辞儀をして、手に持った大きな箱を揺らさないように気をつけて廊下にあがる櫻井さん。


キッチンに入ると相葉さんが玉ねぎを刻んでて、かずはその横で立ってた。



「鍵開けときますねって言っておいたのに何でわざわざインターホン鳴らすんですか」

「いややっぱりもうシェアハウスじゃないからさ」


って答える櫻井さん。

本当に真面目だ。



「おかえり、雅紀」

「ただいま、しょーちゃん」


相葉さんにものすごく甘い顔でおかえりって言ってるのを見て、本当に変わんないなって思った。



「ゆっくり寝れた?」

「ん、ずっと寝てた。雅紀居ないとヤ ることないし」

「ヤ ることって」


するっと相葉さんの腰に櫻井さんの腕が伸びて顔が近づいていく。



「あ、こら!!人んちでチュウすんなっ」



文句を言うのと同時にかずの視線を遮るように、二人との間に立ちはだかる。

それと二人の唇が重なるのは同時だった。


じっと睨みつけるけどしれっとした顔で、ケーキのことなんか話し出す。


「ケーキ買ってきたよ。俺と雅紀のお気に入りの店のイチオシケーキ。冷蔵庫に入れていい?」

「あ、俺入れます」

「うん、お願い」



相葉さんの腰を抱いたままかずにケーキの箱を渡して、そのまま相葉さんの髪に顔を埋めるようにする櫻井さん。

耳元で何か言ってるけど、何言ってるかは分かんねぇ。


本当に、マジで、勘弁して欲しい。

俺とかずはまだそういう関係じゃないし、かずには二人のイチャイチャは刺激が強すぎる気がするし。


俺にも目の毒だ。

我慢するのはそんなに簡単じゃないのに、こんなイチャイチャ見てるだけでヤバイんだよって思いながら、とりあえず文句を言う。



「だからイチャイチャすんなっ。何かエロいんだってあんたら」

「そうかなあ」

「普通だよな」

「うん、いつもこんなだよ」

「そうか、いつも漂ってんのか、エロが………」

「漂ってって………」



自覚のないこの人たちには、何を言っても無駄なのか。

なんかガックリした気分になった。


「かず、向こう行こう。ハルと遊ぼう」

「うん」


かずの肩を抱いてリビングに向かった。



ハルと遊んでるかずを絵に描いてたら、櫻井さんが色鉛筆貸してーって来て、棚に置いてたのをはいって渡してあげた。



櫻井さんがキッチンに戻ってしばらくすると、玄関から潤の声が聞こえた。


すぐにキッチンで潤と櫻井さんが叫んでる声が聞こえてくる。


「雅紀ぃーーー!」とか「ぬおおおおおお」とか「いてえええ」とか、何やってんだ?


また、相葉さんを取り合って騒いでんのかなって思ってたら、かずが俺の方を見る。


「何やってんだろな?」

「うん」

「すげぇ、うるさいな」

「うん」


クスクス笑いながらうんって答えるかず。

ハルをケージに戻して、キッチンを覗いた。




「何騒いでんの?」

「おかえり、潤くん」




少しだけ乱れた髪でただいまって答える潤と、床にへたり込む櫻井さん。

相葉さんは、楽しそうに笑ってる。



あー、みんな揃ったんだなって思った。







5人分のハンバーグがテーブルに並ぶ。



「では、二宮くんの20歳の誕生日と、MUSIC絵本新人大賞受賞を祝して」





5人で乾杯する。




ニコニコと笑うみんなの中で、かずも柔らかく微笑んでた。



散々騒いで相葉さんの隣を勝ち取った櫻井さんはご機嫌で、こんな時くらい潤に譲ってやればいいのにって思ったことは内緒にしとく。


潤もうまいうまいってハンバーグをバクバク食べてて、今の下宿先の話なんかをしてくれる。


みんなが笑ってて、かずも笑ってて。


みんな変わったけど、ここはいつまでもシェアハウスなんだなって思った。



相葉さんと櫻井さんのオススメってケーキを食べ終わる頃「みんなで砂丘に行こうか」って、櫻井さんが言った。