ご機嫌なさとしが嬉しそうに俺のことスマホで撮影して「よし」って呟く。
俺はやっと変なスイッチ入っちゃったのが終わるんだってホッとして、さとしに手を伸ばした。
「ん」
俺の手を握って、そのまま手の甲にキスをするさとし。
くすぐったいのに気持ちいい。
手の甲から手のひらへと進むキス。
手首の内側にキスをしながら軽く吸われて小さな赤い跡がつく。
それを見てふふって笑うさとしが色っぽくて、ズクっと身体の芯が震えた。
悟られないように平気なフリをするけど、手首から肘の内側へ進むキスは気持ち良すぎて、久しぶりの感覚に唇から声が漏れてしまう。
「んっ」
「かず...色っぽい....声ヤバイ」
なんかカタコトになっちゃってる智の目が急にオスの色に変わる。
あ、ダメだ。
この目に俺弱いんだよ。
俺のことめちゃくちゃにしたいって目。
お前はオイラのもんだよなって、俺に自覚させるような強い目が好きだ。
バッと覆いかぶさったさとしにパッパッと服を脱がされる。
あっという間に裸になった俺をベッドに座らせて満足そうに見てるさとし。
俺だけ裸で、さとしはまだちゃんと服を着たままだから恥ずかしくてたまらない。
「ね、さとしも脱いでよ」
「ん....」
なんかうわの空って言うか、他のこと考えてるみたいなさとし。
じーっと見てたらぱっと目が輝いて、子どもみたいな顔になる。
ちょっと待ってろってなんか嬉しそうに言ったと思ったら、クローゼットをゴソゴソやってる。
絹みたいな光沢のある青い袋を引っ張り出して、あったー!って俺を振り返ってニコニコしてて、なんかあんなに嬉しそうなら良いかってもうさとしのしたいようにさせてあげたいなんて思っちゃってる俺。
少し膨らんだその袋を持ってベッドに上がってきたさとしは、俺が足に乗せてたヒヨコのぬいぐるみをポイっとベッドの下に落とす。
それからぺたっと座った俺の股間にひとつずつ青と黄色のお手玉を積み始めた。
「さとし....何してんの?」
俺は恥ずかしいのと、さとしが何がしたいのか分かんないのとで、なんかじわっときちゃって目が潤む。
そんな俺を見て、少し意地悪な顔で笑うこの人をやっぱりカッコイイなんて思っちゃって、俺ってマゾだったんかななんて思ったりした。