happiness 112 | 大宮さんと一緒 。。。

大宮さんと一緒 。。。

大宮さんの妄想BL小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。

にのちゃん大好き♡嵐さん大好き♡

大宮さんに癒されて、ドキドキして、毎日幸せ。

嵐のみなさんずーっと、幸せをありがとうございます!


「どうだった」って聞く潤に、かずの様子を話す。


ぼんやりしてて、まだ周りの様子は分かってないみたいだったこと。すぐに眠ってしまったこと。明日にはもう少しハッキリ目覚めるだろうってこと。


潤に「帰るか?」って聞いたら「いや、雅紀たちが来るまでいるよ」って答えた。


俺はかずを置いて帰る気なんて無かったから、潤とまた待合のソファーに座った。



俺は、かずの流した涙が瞼に焼き付いてて、苦しくて仕方なかった。



悶々としたまま昼は病院の食堂で食った。

こんな時にも腹が減る自分に、うんざりする様な気持ちになる。




食堂から戻ると廊下の窓から外が見えて、病院の脇を流れる小川が太陽でキラキラ光ってて、釣りをしてるおじさんがいた。

河川敷をランニングする若い女の子。

踏切の音がカンカン鳴ってる。


学校のチャイムが聞こえてきて、しばらくすると子供たちの声が聞こえてくる。


窓の外はまるで別世界だ。


俺と潤は、しばらく黙ったまま窓の外を見てた。




待合のソファーに座って、潤と話したり交代で仮眠を取りながら、かずが少しでも良くなることを祈ってた。



窓の外からは日常の音が聞こえて、待合では時間だけが過ぎていった。



ゆらゆらっと揺すられて、一瞬ウトウトしてた事に気づいた。


「大野さん、6時になったよ」

「ん?あ、マジで」

「うん。大丈夫?一瞬寝てたみたいだけど…」

「ああ、うん。大丈夫。相葉さん達からは、まだなんも?」

「うん」

「そっか、じゃあ俺、かずに会えるか聞いてくる」

「そうだね」

「ありがとな」



潤にお礼を言って立ち上がって、ICUのインターホンを押した。


名前を聞かれて中に通してもらう。



「少し意識もハッキリしてきました」


午前中の時とは違う看護師さんに誘導されて、手を洗ってマスクをつけて、かずのベッドまで歩く。



さっき、泣き崩れた人たちがいたベッドは、綺麗に片付けられていて、そこに誰かが居たなんて痕跡はなにも無かった。

無機質に扱われることが切なくて、どうしようもなく胸が痛くなった。


その隣のベッドには、ベッドを起こして座ってご飯を食べてるおじさんがいる。


生きてる人と死んでしまった人。


その境目みたいなこの場所でさえ、こんなにも差が出てる。


生と死は隣り合わせ。


生きていることの奇跡。


もしかしたらかずも、そう思うだけで怖くて堪らなくなった。



生きることと、死ぬことを考えながらかずのベッドに向かう。


俺のことわかるだろうか?
ちゃんと目を見てくれるだろうか?


少し怖そうな目の看護師さんは、椅子を出して「どうぞ」って言って、戻って行った。


あんな怖そうな人でかずは大丈夫だろうか?

怖がりで繊細なかずは、怯えたりしないだろうか。


心配しながら椅子に座った。



「かず、俺だよ。智だ、分かるか?」


ぼんやり目を開けて天井を見てるかずに声をかける。


ゆっくり首を動かして、まだ呼吸器とチューブが繋がったままのかずが俺を見た。


嬉しそうにしてくれるかなって思ってたから、かずに表情が無くて不安になる。


通りかかった看護師さんに許可をとって、かずの手を握った。


それは、ほんの数秒後だった。



かずが手を捻って俺の手を振り払った。



驚いてかずを見たら、力のない目で俺を睨みつけてた。


なんで?


なんでだよ。


すぐに目は逸らされて、その後かずは俺を見ることはなかった。



「そろそろ時間ですから」


看護師さんに言われて。

混乱する頭で、それでも精一杯頑張って


「また、会いに来るから」


って声をかけて、かずのベッドを離れた。



なんで?どうして?


頭の中はかずが俺を拒否したってことでいっぱいで、気づいたら潤の横に座ってた。


「ニノ、どうだった?」


って心配そうに聞く潤に、少しハッキリ反応があったけど、まだ呼吸器もチューブもついてることを伝えた。


まだ混乱したままだったけど、相葉さん達の姿が無いことが気になった。



あの人たちマジで何やってんだよ。



スマホで時間を確認したら、6時半をまわってた。


かずに拒否されたことと、連絡も寄越さない2人にイライラもやもやする。


こんな時なのに、何してんだよ。


かずのこと、宝物みたいに大事にしてたんじゃ無い
のかよ?

ちゃんと見守ってくれてんじゃ無いのかよ?



イライラがマックスになった頃、落ち着いた顔の相葉さんと冷静そうな櫻井さんが姿を現した。



「大野くん、かずは?どうなの?」

「大野くん、ごめん。大丈夫?」



聞いてきた2人の空気が甘い。
何してたんだよって怒鳴りたい気持ちでいっぱいになるけど、必死で我慢した。


イラつきながらかずが朝1度目を覚ましたこと、その後はまだ眠ってることを伝えた。


「そうか.....。本当にごめん」

「目が覚めたんだね。良かった」



謝る相葉さんと、普通の顔して良かったって言った櫻井さん。


イライラする。


ぎゅっと拳を握って、怒鳴り出したい気持ちを堪えた。



「面会時間終わっちゃうから、かずに会ってきてください」


イライラを抑えて相葉さんに言ったら


「わかった。会ってくる。しょーちゃんは、ここで待ってて」


相葉さんはバタバタとICUに向かった。


相葉さんがICUに入るのを見届けて、櫻井さんはゆっくりとソファーに座った。



どうしようもなく、イラついて気づいたら櫻井さんの胸元に掴みかかってた。