重なった唇の熱さが苦しい。
この人を好きすぎて苦しい。
きゅうっと胸が苦しくなるような。
いつまでも初恋のつづきをしてるみたいな気がする。
もう何度もキスをしてるのに。
何度も抱かれているのに。
どんな時でも初めての時みたいにドキドキして、切なくて嬉しくて幸せで。
ずっとこんな風にいられるなんて思わなかった。
俺がどれだけこの人を好きでも、少しずつ慣れていくものだと思ってた。
なのに。
全然慣れないし、本当にドキドキさせられっぱなし。
俺だけそんななのかなって思ってた。
そしたらさ。この人が言ったの。
『おいら、お前のこと好きすぎて苦しい。お前のこと何度も抱いてんのに、いつもドキドキして手が震えそうになる。お前は?平気?』
嬉しかった。
そんなところまでシンクロするんだって。
俺とこの人は無意識に動きがシンクロしちゃうことがよくあるんだけど、心の動きまでそうなんだって。
どうしたらいいの。
こんなに好きになって、こんなにアンタが欲しくてどうしようもなくて。
抱かれるほどアンタに溺れてく。
もっともっとそばに居たくて、アンタとひとつになりたくて。
でも抱きしめられる温かさを離したくなくて、どうしようもない。
アンタもそうなの?
そうだよね。
だって、その目が俺が好きだって言ってる。
欲しくて堪らないって言ってる。
どれだけ抱かれても恋しいと思うほど、好きなんだよ。
そんな気持ちを重ね合わせるように、重なる肌が気持ち良い。
何度も触れ合う唇の隙間から、忍び込む舌がアンタの熱を教えてくれる。
「さとし.....」
「かず......」
息も出来ないキスで、攫われる。
いつの間にか絡まる指先。
「さとし、大好きだよ....」
「おいらも好きだよ」
首筋にキスが落ちて、さとしの目が色を変えた。