.....苦しい。
目覚めると、完全にホールドされてた。
背中からガッツリとさとしの腕と足が絡まって、身動きが取れない。
あのあと、沢山甘やかされて、奥の奥までさとしのものでいっぱいにしてもらって、嬉しくて。
必死でさとしにしがみついて、沢山チューもしてもらって、本当に幸せで、幸せ過ぎて死んじゃうって思ったりして。
そんな俺の気持ちも、全部ぜんぶさとしに攫っていかれた。
『かずは、ずっと俺のことだけ見てろ』
『絶対離さない』
『お前は俺のもんだ』
『愛してる、お前だけだから』
どこのキザ男かと思うくらいの甘いあまい言葉を、俺に言い聞かせるように耳元で言いながら、俺を抱いた人。
その言葉は俺の身体に染み渡って、指1本動かすのも怠く感じるほどの幸せを実感させる。
結局、俺がどんなに足掻いてもこの人に敵うわけはなくて、この人の腕の中に戻るんだ。
今度こそ、ハッキリとこの人のものになったんだと思えるのは、あの愛の言葉のおかげなのかもしれない。
永遠なんて信じない。
信じてない。
変わらないものなんてないし、
変わることが怖いとも思わない。
それは当たり前の事だから。
だけど、どんなに変わってしまっても
今、俺が感じてる、この幸せな気持ちは消えることはない。
いつか、あんな日もあったなあって、思い出す日が来るかもしれないし
来ないかもしれない
今日も明日も明後日も
アンタの隣に並んでいたい。
「.....ん...かず?」
「おはよ、さとし.....」
目覚めたさとしが、俺を見て笑った。
伸ばされた手に抱き寄せられて、寝起きのあなたのキスを受ける。
さとし
あなたが好きだよ
おしまい