外はもう、藍色から少しずつ明るくなり始めてて、冬の朝のキーンとした冷たい空気が気持ちいい。
息を吐くと白くなって、寒いのが目に見えるみたいでなんだか、得した気がする。
「息真っ白だねー」
「そうだな。雅紀、寒くないか?」
「大丈夫!カイロ貼ったからね」
「智くんとニノは?大丈夫?」
「おいらはなんとか大丈夫だけど。でもさみい」
「本当に寒い。カイロ貼って良かった。翔さんさすがです」
「だろ?」
イケメンのドヤ顔って、綺麗なんだなあ...なんて、思ってしまう。
それ位、イケめてる翔さん。
なんだか大きな鞄を持ってるけど、何が入ってるんだろう?
さとしは、息をはーーっと吐いては、その息の行方をじーっと見てる。
どんなこと考えてるんだろう。
さとしの目には、俺はどんな風にうつってるんだろう。
どんな色がついてる?
さとしのワクワクした顔を見るといつも思う。
俺はさとしに、あんな顔させてあげられてるのかな?
そうだといいな。
さとしを知らない人が見ても、幸せそうな人だなあって、さとしを見て思ってくれたらいいなって、そんな事考える。
「ふふ」
「ふお?」
俺の小さな笑い声にも反応してくれるさとしがやっぱり好きだと思う。
こんなにも愛されて、俺本当に幸せだな。
5分も歩かないで着いた展望台は、土がむき出しでベンチみたいな岩がいくつかあって、そのうちのひとつに、4人で座った。
「あ、ちょっと待って」
そう言って、翔さんが厚みのあるレジャーシートと、ハーフサイズの毛布を敷いてくれる。
座り直したら、今度は毛布が出てきて、翔さんと相葉さん、おーのさんと俺の2組に分かれて肩から毛布にくるまった。
空はもう白っぽい青に変わってきてた。