さとしの腕の中で、さとしへの愛を再確認してる。
俺が訳もなく不安になって揺れても、あなたは揺れない。
だから何度だってさとしに恋をするんだ。
笑われるかもしれないけど、そらとひまわりが大きくなって、また二人に戻る日が今から楽しみでもあるんだよ。
怒られちゃうかな。
それくらいさとしのこと好きなんだよ。
「かずなり....」
「ん....なあに?」
「好きだよ」
「なっなっ....なに言って....」
「お前が好きだ。ずっとお前だけだからな」
「.....知ってる」
「ふふっ、素直じゃねえな」
「....俺も好きだよ......」
「珍しい。素直だな」
「たまにはね」
「そういうところも好きだよ」
バカみたいに、甘い言葉をおれにくれる。
恥ずかしくて背中を向けたのに、後ろからギュッと抱きしめられて、愛してるって耳の横で囁くなんて反則だよ。
もう、どうして良いのかわかんなくて、ガバッと起き上がって、服を掴んでキッチンに逃げこんだ。
キッチンでもぞもぞと服を着てると、まだラグで転がってるさとしがゲラゲラ笑ってるのが聞こえる。
あの人、笑い上戸なんだよなー。
ツボにはまるとずっと笑ってるの。
すっごい楽しそうなんだけど、今は間違いなく俺が笑われてるわけで、なんか悔しい。
誰のせいでこんなことになってんのさ。
「もう、ばか」
ちっちゃい声で言ったのに、そんなときは地獄耳で聞こえてるの?
音もなく俺の後ろに立ってて
「なにが、ばか?」
って、無駄に色っぽい声で言うなよ。
「なんのことですか?」
とぼけて見せたら、また身体折り曲げて笑ってる。
もう!本当に悔しい!
身体が少しベタベタするから、お風呂をざっと洗おうと思ってバスルームに行ったら、綺麗に洗ってあった。
さとしが洗ってくれたんだと思うと、それだけで嬉しくてにやけちゃう。
お湯張りのボタンを押してリビングに戻ったら、さとしはパンツ一丁でビールを飲もうとしてた。
「あっ、待って。ね、お風呂入ろ?ビールはその後にしよう?」
お酒飲んでお風呂入るのは危ないから、さとしに慌てて声を掛けたら
「じゃ、一緒に入ろうな」
って、嬉しそうに笑った。