みんなで遊ぼうコラボの日
広がれ、繫がれ、お友達の輪
秋の十五夜祭りでぃ!
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シャワーから出てリビングに行く。
かずがTVの前のラグに座って、でっかい窓の外を見てた。
いつもは降りてるブラインドが、ひとつだけ中途半端に上がってて、座ったかずの目線からは、たぶん空が見える。
「かず」
声をかけたら、どこを見てるのか分からないような瞳で、ふわっと振り返った。
「さとし.....」
「何見てた?」
「ほし......星を見てた」
「そうか」
隣に座ったおいらの肩に、ことんともたれかかって、また、空を見上げた。
九月に入って、少しずつ空が高くなって、秋の空気になってきた。
かずは秋になるといつも、少し淋しそうな顔を見せる。
今日もたぶん、そんな日なんだろう。
かずの映画の撮影は終わって、今は少しだけ余裕のある時期だ。
おいらもだいぶ時間がとれるようになったから、かずの家にほぼ住んでるような状態でここにいる。
毎日顔を見てるのに、かずはなんだか淋しそうで、こんな顔させてたのかと、切ないような気持ちになる。
「あっ、流れ星......」
考えごとしてたおいらの耳に、かずの小さな呟きが聞こえた。
「かず、流れ星見えたのか?」
「え.....あ.....うん。流れたよ」
また、ふわりと笑った。
「ねぇさとし、星に願いをってあの歌みたいに、願いごとをするなら何を願う?」
「星にか......もう無いな」
「そっか。無いんだ」
あきらかにガッカリした様子のかずに、何か不味いことを言ったんだとわかった。
「かずは何を願うんだ?」
問いかけたおいらを見て、嬉しそうに笑ったから、もう大丈夫なんだと思った。
「俺は、さとしとの未来。毎日の積み重ねで出来るものなのはわかってる。わかってるけど、星に願って叶うなら、何度だって願うよ。流星の力を貸してって願うよ」
「かず......」
「例えあなたが、そんなこと望んでいなかったとしても、俺は、あんたとの未来が欲しい。あんたのこれからが欲しいよ」
かずの瞳には、キラキラ光る星の粒。
かず、おいらの願いはもう叶ってるんだ。
何年も前に、偶然見た流星群。
霧の深い日だったから見れないと思ってたのに、その秋の初めの強い風が霧を払って、夜には綺麗に晴れた空が広がった。
その流星に願った。
かずをおいらにください。
一生、大切にします。
ずっと愛し続けます。
だから、かずをください。
秋の初めの強い風を初嵐と言うんだと、ニュースキャスターがTVの中で話していた。
その年のおいらの誕生日。
お前が好きだと告げたおいら
「俺も好きです」
答えたお前と、付き合い始めた。
かずの瞳に、輝く星のような涙の粒。
そっと拭って、話をしよう。
星に誓ったように
お前を一生愛するから
ずっと隣にいて欲しい。
かず、愛してる。