大宮さんの妄想bl小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。
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眠ったかずの顔を見てた。
涙の跡が頬に残って痛々しい。
嫌がるかずを無理矢理抱いて、泣かせて、せめて痛くないように、柔らかくしてゆっくり時間をかけたつもりだけど、こうして、意識をなくして眠るかずを見てると、おいらのしたことが、どんなに酷かったのかよくわかる。
「あ ん ....あ あ っ......さとしっ...」
「かず、かず....好きだ。愛してる」
最後、朦朧としたかずに告げた愛の言葉は、かずに届いたんだろうか?
きっと、届いて無いだろう。
意識をなくして眠る直前、なんでってかずは、呟いた。
お前を、こんなに好きなのに。
かずしか、いらないのに。
なのに
おいら、なにやった?
かずの身体を温かいタオルで拭いてやる。
ベッドに連れていって布団をかける。
枕元の床に膝をついて、かずの寝顔を見る。
ゆっくり髪をすいて、額に口づけた。
「ごめんな、かず」
このまま、ここにいてかずの寝顔を見てる資格なんてないのに、離れたくない。
起きたかずが、嫌な思いをするから、早く帰らなくちゃいけないのに。
おいらに抱かれながら、嫌だって泣いたかず。その唇から、山田の名前が一度だけ出た。助けてって言葉と一緒に。
ごめんなかず。
お前、もう気持ち切り替えちまったんだな。おいら、遅すぎたんだな。
もう、2度とお前に近づかない。触れたりしない。
「かず、ごめんな。愛してる」
最後に一度だけ、唇にキスをして立ち上がった。
名残惜しかったけど、背を向けた。
歩きだそうとした時、おいらのTシャツの裾を、かずの手が握った。