大宮さんの妄想bl小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。
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山ちゃんが迎えに来て、楽屋を後にした。
最近、一番よく会ってるんじゃないかなあと思う。
こいつが初主演の映画で、声優としてサプライズ出演して、二作目は俳優として、俺も出演することになった。
本当に、熱心で、気遣いの出来るこの綺麗な顔の後輩は、自分の出番の無い俺の撮影を見学に来ていた。
そんなこともあって、なついてくるこいつが可愛くて、飯食ったり、飲みに行ったりするようになって、最近じゃ、うちで飯食ってる。
簡単なものだけど、鍋とか、こいつ、結構料理が得意で、ささっと作ってくれたりもする。
「ニノさん。今日、何食べます?」
「ん~」
「また、あんまり食べる気しないんですか?」
「んー?うん... そうかも」
「じゃあ、しゃぶしゃぶしましょうよ」
「良いけど、安い肉だよ?」
「分かってますよ。和也さんって呼んじゃダメですか?」
移動車の中で、山ちゃんと話してたら、俺のマネージャーが
「スーパーでも寄りますか?」
「あー、そうだな。良い?」
「欲しいもの言って下さい。私が買ってきます。お二人が買い物に行ったら目立ちすぎるので」
「ん、ごめんな?」
「いえ、当然のことですから」
マネージャーが目立たないところに車を停めて
「じゃあ、行ってきます。すぐ、戻ります。なにかあったら電話ください」
マネージャーが、スーパーに消えて行って、車の中はエアポケットみたいな無言の時間。
ふわっと俺の左手を、山ちゃんの右手が包んだ。
「和也さん。ふたりの時だけで良いから、和也さんって呼ばせてください」
スーパーの駐車場
薄明かりが射し込む車内
山ちゃんの顔は真剣で
誤魔化しちゃダメだと思った。