大宮さんの妄想bl小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。
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ドームに着いて、楽屋に荷物を置いて、取りあえず一息ついた。
「にのちゃん、ストレッチの前にジュース飲も?自販機着いてきて。」
一息ついたと思ったら、相葉さんに掴まった。引いてくれる様子はないから、大人しく後ろを着いて楽屋を出た。
楽屋を出るなり
「にのちゃん、もうひとつの楽屋行こ。」
お前、ジュース買うんじゃなかったのかよって言ったところで、不毛な争いになるのは目に見えてるんだから、黙ってついていく。
隣の楽屋は、いつも用意されていても使うことはほとんどない。
たまに、個別の取材を受けたり、体調の悪いときに休んだりするくらい。
その和室の畳に、机を挟んで座る。
「にのちゃん、どうしたの?リーダーとなんかあった?」
何でこの人は、こんなにも鋭いんだろう。
天真爛漫に見えるこの人は、本当はすごく気を使う人。人見知りでその分、人の気持ちに敏感だから、この人をごまかすのは難しい。
まして、俺たちは子どもの頃から一緒に過ごしてきて、家族以上に近くにいて、この人は、俺の数少ない親友なんだから。
「にのちゃん、なんか言ってよ。」
「なんか言ってよ、は、ないでしょ?」
「だって返事しないから。」
「わかりました。話します。だけど、誰にも言わないでくださいね。」
そう言って、おーのさんとのこと全部話した。後悔してるってことも、今日で終わりにしようとしてるってことも。
「でもにのちゃん、リーダーが終わりにしないって言ったらどうするの?」
「どうするも何も無いよ。汚い手を使った俺にはそんなの受け入れる資格ないもん。だいたい、おーのさんが終わりにしないなんて、言うわけないじゃん。」
「そうかなあ。あると思うんだけどな。」
「無いよ!」
自分の罪を教えられるようで、思わず怒鳴った。
「あ、ごめん、にのちゃん。」
「ううん。俺こそごめん。」
相葉さんが優しく俺の頭を撫でるから、涙がこぼれそうになる。
ぐっと堪えて立ち上がる。
「さ、行こ。相葉さん。打ち合わせ始まっちゃう。」
俺の差し出した手を掴んで立ち上がった相葉さんと、手を繋いだまま、みんなの待つ楽屋に戻った。