大宮さんの妄想bl小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。
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今日のかずは様子がおかしい。
楽屋から相葉ちゃんと自販機に行っただけのはずなのに、やたら時間がかかってたし、戻ってきた時、泣いたあとみたいに目が赤かった。
何かあったのかと、じっと見ていたら、小さなため息をつくのを見た。何度目だ?
お前、今日誕生日なのに、なんでそんな顔してるんだ?
おいらと目が合うたびに、スッと反らす。
さっき「どうした?」って聞いたら、全然笑ってない目でおいらを見て
「どうもしないよ?」
って、超不自然な笑顔で言った。
なんなんだ?
機嫌悪いのか?
おいら...... なんかしたのか?
「...... ダー... リーダー?リーダー!」
考え事に夢中になってたみたいで、潤からでっかい声で呼ばれた。
しまった。明日からのイベントのリハしてたんだった。
一通り終わって、細かい確認作業に入ってたから、ちょっと、上の空だった。
この後の予定で頭がいっぱいになってるから、仕方ない。
「じゃあ、皆、例のヤツ行くよ?」
潤の声を受けて、後輩くんたちも、スタッフも、勿論、俺達メンバーも流れ出した音に合わせて、歌いながら踊って、かずのもとへと行く。
定番のバースデーソングだけど、いつもお世話になってるアレンジャーさんが、少しダンサブルにアレンジしてくれた。
原曲に、伴奏がプラスされた感じで自然に身体が動くような音だ。
サプライズは苦手と言うかずは、やっぱり戸惑ったような、恥ずかしいような顔をしてて、真っ赤になった耳が、一番素直だなあなんて思った。
皆がかずを囲んで、口々におめでとうを伝えてる。
「カズと大野さんは、これで上がりね。先にホテル戻ってゆっくり休んで」
そう言った潤に、フワッと抱きついて
「ありがと、潤くん。」
って、また、泣きそうな声で言った。
「じゃあ、解散。かず、明日はファンの皆も祝ってくれるからな?」
「わかってますよ。ありがたいです!」
「ニノちゃん、ゆっくり休んでね?」
「はい、まーくん。」
「ニノ、おめでとう。これからもよろしくな。」
「はい、翔さん。」
「さあ、行くぞ、かず」
本当は少し不安だった。
おいらの差し出した手を取ってくれるのかって。
だけど、かずは、今日初めて見るような綺麗な笑顔で、おいらに笑いかけた。
おいらはほっとして、かずの手をギュッと握ってホテルに戻った。
「二人は、先に帰れるようにしてやるよ。これが、今年の俺達からのプレゼントだから、カズのこと頼むよリーダー。」
昨日、潤から言われた言葉を思い出す。
翔くんと、相葉ちゃんも頷いてた。
おいら、かずを捕まえるからな。