【待ち伏せ】古事記中巻③ | 大和魂の黎明!目覚めよ日本!雪 風 便り

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-鳴門の渦潮ネットより-

イツセとイワレが率いる皇軍船団が瀬戸内海をさらに東へ上る途中
速吸門-明石海峡か?-の潮流で進路を阻まれ船団が崩れた時である。

羽ばたく鳥の様に両腕を上下を動かせながら、海中には釣り糸を垂らし、まるで陸上を歩く様に波間を移動する者がこちらに向かって来た。

よく見れば、甲羅に乗り海亀を自在に操っているのだ。

只者では無いと知ったイツセは、使いを出して呼び寄せると
「あなたはいったい何者なのか?」と、問う。

「私は国津神で宇豆毘古ウズヒコという者です。」

「それならば東へ向かう海道を知っているだろう」

倭宿禰命「別名・珍(うづ)彦・椎根津彦・神和津彦」ネットより-

「勿論よく知っています、この海原に私の知らない所は無いでしょう。」

「それは良かった。
今から私達の船に移って道先案内を頼む」

「貴方が天津神の御子ならば喜んでお仕え致します。」

そこで棹を差し出してウズヒコを、おきよ丸に引き上げると
槁根津日子サヲネツヒコ言う名を与え臣下にしました。

名誉ある名を賜った槁根津日子は、おきよ丸の先端に立ち水先案内人を務めると速吸門を見事に繰り抜け
その後の難所も次々と進むと
フェリーより瀬戸内海撮影

最後の難所である潮の流れが速い
浪速-現大阪湾-渡り経え
青雲アオクモの白肩シラカタノツまで
皇軍船団を導いた。-生駒山西側の麓-
当時は生駒山の麓まで海が続いていたらしい
-地形からみた歴史/日下雅義・ネットより-

入り組んだ湾内を抜けると目の前に一際高い山が壁を作っている。
イツセの指揮で兵達は次々に上陸を開始した。

「とても美しい所だ。私達が目指す地はこの山の向こうだが、」
「船はここ迄、いよいよ山越えだね兄さん。」
「しかし、あまりにも静 静過ぎる。」

その時だ、ビューと風を切る音
渾身の力で引き絞り放たれた矢が殺到した。
皇軍は不意を突かれ、先頭に展開していた兵達が射抜かれバタバタと倒れていく。

「盾を持て、盾を!」

天津神の御子を囲んだ盾に何本もの矢が突き立つ。
-神武天皇の盾が東大阪市盾津地域名の由良であるが、現在は中学校等にその名を留める以外地域名そのものが喪失との事-
私の余談だが平成の市町村の合併や統合で数多の大切な地名が消された、歴史の大損失である。これを意図的に進めた小泉元首相は万死に値する。

待ち伏せていた長髄彦登美能那賀須泥毘古-とみのながすねひこ-の軍は、
矢をつがえ引き絞った弦を放つ。
山腹の岩陰や大木を遮蔽物として身を隠し上から狙えば、登ってくる皇軍兵士は格好の標的だった。

辺り一帯の長である長髄彦は地の利を最大限に利用出来る場所に布陣したのである。

如何に皇軍が優れていても上から撃ち下ろされる矢の威力は凄まじく、登り始めた勇敢な兵たちが次々に倒される。


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