どうしても書かずにはいられず・・・


日本に滞在している時に小学3年生のリンさんが遺体で見つかったニュースが飛び込んできました。
お父様のインタビューを聞き、涙が止まらなかったですし、ご家族や学校関係者の方々、ご近所の方々の気持ちを思うと、とにかく早く犯人が捕まってほしいと願っていました。
春休み、子供たちを外で遊ばせるのだって不安で不安でしょうがなかったと思います。


私も小学生のとき、登下校はひとりでしていましたし、お稽古も母が送迎できないときには電車やバスでお稽古に行っていました。ちょっと暗くなってからの帰宅の時には、駅の公衆電話から電話を入れると、祖母か両親のどちらかが迎えに出てくれました。

みなさん、そうでしたよね?


勿論、昔から事件は事故はありました。
それでも小学生の子供が一人で登下校したり、電車やバスに乗って移動ができる国は日本くらいなのではないかと思います。
パリで子育てをしてから、より“日本の安全性”を認識し、そういう国で教育を受け、育ってきたことを誇りに思っています。
だから・・ずっとずっとそういう日本であって欲しいと強く願っています。
フランス人の友人たちや、学校の方たちに「日本では小学生は一人で公共交通機関に乗って通学をしたりするのですよ!!」と話すと、とっても驚かれますし、

逆に「やはり日本は本当に安全な国でうらやましいわ」と言われます。
近年、残念ながら子供たちが巻き込まれる事件や事故が増えたとしても・・

それでもやっぱりまだまだ安全な国なのでしょう。


でも、今回、リンさんの事件を知ったとき・・・
一体何をどうしたら、こういう事件が起こらなくなるのだろうか?と本当に自問自答していました。
正直・・自問自答する前に答えは出ていたのですが・・・
今の日本でそのシステムをすぐに取り入れるのは難しく、でもやっぱりこれが確実なのではないかと。

国によっては法律で決められているのかもしれませんが・・
フランスでも小学生の間は登下校、お稽古の送迎や外出は必ず大人が付き添います。
小学校は5年生までなので、年齢にすると11歳くらいまでということになるのでしょうか?
長女は中学生になった12歳からは、どうしても私が送迎をするのが難しいという理由で、一人で電車で通学をしていますが、それだって、当初は何とか一人で通学させない方法はないかどうか考えたものです。

(それでも初めのころは彼が出張中でないときには、私は車で送って行っていました。大急ぎで戻ってきて、下の二人を学校に連れて行くというぎりぎりのスケジュールで)
 

友人の子供はもう中学3年生ですが毎朝、車で送っているといっていました。
別の友人は子供の電車の乗り換えがあるため、パパが通勤経路を変えて一緒に電車に乗っています。
そこまでしなくても・・と思われるかと思うのですが、心配で、環境的に送迎ができるのであれば納得いくまでしたらいいと思うのです。


というわけで、私は長女の幼稚園時からスタートするとすでに10年。まだまだこれからも送迎は続きます。
子供たちの通学する学校では小学3年生以降は、学校に届け出をだせば、登下校を大人の付き添いなしでできます。
ただ、届け出る書類には「登下校中に何か問題があってもそれは学校の責任ではない」という一文があります。
この環境で子育てを始めたので、それが当たり前であり、送迎の時間を基準にすべての用事を片付ける習慣がついています。
親がそばにいても転んでけがをしたりすることもありますし、100%の安全は無理かもしれないけれども、大人が付き添うことで100%に近い安全は得られるような気がしています。
簡単に言ってしまえば・・

日本もこのシステムを取り入れることが出来たら・・と思っています。


でも・・・・

保護者の方々の仕事の開始時間や終了時間、保護者が迎えに行けないときに誰が代わりに行ってくれるのか?
フランスではシッターさんがお迎えに来ている家庭も多いのですが、日本はまだまだシッターさんなどの料金も高く、気軽には頼めません。家族以外の人のサポートを得るのが簡単ではないですね。
我が家のように近くに家族がいない場合は、管理人さんやシッターさんに頼るしか方法がなかったりします。
送迎をするというのは慣れてしまえば、何でもないことですが、これからスタートするとなると社会全体が変わっていかないと受け入れられないことなのだと感じています。

時間との戦い、人手の問題。

だから日本には集団登下校のシステムがあったり、地域の方々が見守りをしてくださっているのに・・・

人の目がある!!って安心をしていられるはずなのに・・・
どうして?と・・・・・
心を込めて、子供たちのために自分の時間を割いて見守りをしている人たちがほとんどなのですから・・・


吐き気がするほど許せない気持ちと怒りで・・・

書かずにはいられませんでした