週末の重賞 8/3,4 | NAKAMEの中央競馬重賞予想

NAKAMEの中央競馬重賞予想

主に重賞を中心にNAKAMEさんが予想します
データと血統を中心になるべく穴っぽい馬を狙うスタイルです

毎日色んな競技を行っているパリオリンピック。パリは凱旋門賞の時期になるとコートが必要になるくらい涼しい場所で、オリンピックをやってる時期も陽が出てない時間は結構過ごしやすいとか。連日の猛暑でへばり倒している日本人からしたら天国に違いない。そんなオリンピックで日本の馬術チームが92年振りのメダル獲得というめでたい話題が。92年前は余裕で戦前ですから、本当に悠久の時を超えたと言っても過言ではない。競馬やってる人ならわかると思うけど、馬絡みの事に関してはイギリスフランスドイツが本当に強くて、この牙城を崩すのはまあミスの恩恵があったとはいえまさに偉業。馬術はTHE 金持ちの趣味って感じの参入ハードルの高いものなので、今回メダルを取っても競技人口が増えるってことはそんなにないと思うけど、少しでも興味を持ってくれる人がいるといいですね。

 

 

さて、今週行われる重賞は2つ。共に日曜のレパードSとエルムS。どちらも動画は作っていないのでここで掘り下げていこうと思う。

 

 

まずはレパードS。

昨年の1着~3着馬は結構レベルが高いかなと思っていたのだが、今のところ思ったほどの活躍ではない。うーん、もうちょっとやれると思うんだけどな。スタート地点が直線の最奥、4角を曲がった直後のところなので1角までが約380Mとそこそこ距離があり、それ故に前半からペースが流れやすい。これはクラスに関係なく、新潟ダ1800全体で言える事だ。その割には差し決着になっていないが、言い換えればアメリカンな競馬になっているとも言え、溜めて斬れるのではなく流して脚があるものが生き残るサバイバル戦のような印象か。それだけに血統的な所でもシニミニであったりヌレサドであったり踏ん張れる血統が活躍中。平坦コースなのでストームキャットやヘイロークロスも強く、重視したいのはこの辺り。今年の出走馬ではまずミッキーファイトか。父はドレフォンで母父がスペシャルウィーク。兄はグルーヴィットでエアグルーヴ牝系の中でもソニックグルーヴの子供たちはダート適性の高いタイプが多い。この馬に関しては馬体そのものは母方の方が強そうだが、加速のアクションなんかは父の影響もありそう。ただ前走はインから捌けなかったし逆に2走前は8枠から外々を回ってねじ伏せたところを見ると、なんだかんだエアグルーヴ譲りなところがありそうだ。1周の競馬がいいかは何とも言えないが、エアグルーヴはトニービンのいいところを受け継いだ馬でもあるので今回のような前半から流れやすいレースというのは合っていると思うし、スムーズなら前走より差は詰まるか。後は1800の平坦でどこまで追走できるかだが、無理せず好位を取れれば楽しみな存在。他にはブルーサンか。父はモーニンで母父がステイゴールド。3代母がナギサという事でリュウノユキナ、スマハマなどが同族。モーニンは地方で活躍馬をしている感じで、中央ではやや速力不足な感は否めないが、この馬の場合が母がマイラーでアイスカペイドのクロスも入るので、母方の速力は確かなものがある。この馬自身、ビュンビュンに飛ばして踏ん張れるキャラではないしこれは強いなと思わせるレースもやっていないけども、テンの速さは大きな武器で、好位を奪えるレースセンスは見逃せない。前走は大敗したがこれはもうオーバーペースだった事に尽きる。鞍上が逃げの形に拘り過ぎてペース無視の競馬を前走や羽田盃でもやっていて不憫な負けが見受けられただけに手替わりは大きな要素。石橋脩騎手は良くも悪くも勝負勘があまり良くないが、オーバーペース上等の逃げを打つタイプではないしちょうどいい塩梅の位置に収まりそうだ。平坦は合っているので改めて。底力がどうかも血統から条件は悪くなさそうなソニックスター、前走は馬群で苦しい競馬になったバロンドール、距離を延ばして新味に期待したいサトノフェニックスなども上位候補。

 

続いてエルムS。

函館ダ1700は1角まで300Mちょっとあるが、札幌ダ1700は240M程しかなく、普通であれば前半はペースが上がりにくい構造。ただこのレースに関して言えば道悪の年が多いというのもあるが、700M通過が42秒を切る年がかなりあり、900M通過も53秒台、52秒台の年も少なくない。何故ここまで前掛かりになるのか、その年の相手関係もあるのだろうが札幌はコーナー角が非常に緩やかで他の競馬場と比べれば比較的減速せずに曲がることが出来る。ダートは東京を除けば大体コーナーはタイトに回ってくるし、札幌のコーナーはかなり走りやすいはず。その辺も関係しているのかもしれない。脚質的には前有利ではあるが、セキフウやウェスタールンド、モズアトラクションなどの捲り差しも決まっていて、まあモズアトラクションの年は特にハイペースだった事情はあれど、差し勢も軽視できない。血統的な所では昨年はストームキャット持ちでワンツースリー、一昨年もストームキャット持ちでワンツーと直近2回はストームキャット持ちが上位を賑わせている。まあ昨年は道割であったことも影響しただろうが、他にはロベルトやヘイロークロスも強く、ある程度の機動力もあった方が良さそう。今年の出走馬ではまずミトノオーか。父はロゴタイプで母父がサンダーガルチ。母方に入るShadeedは日本ではなかなか見られない血統ではあるが、この馬以外ではジャックドールもこの血を持っている。ジャックドールとミトノオーの共通点はサドラーを持つというところ。母方には他にヴァイスリージェントやネヴァーベンドも入るので、ザックリ大雑把に言えばパワーと底力に優れた母方。父ロゴタイプはヘイロークロスを持つマイラー寄りの馬で、この馬自身も前進気勢の強いマイラーっぽい先行力がある馬だから、短縮も1700という距離も十分守備範囲だろう。前走は勝つには勝ったがラストは脚が上がっていて、平坦であることに最後は助けられたような勝ち方。その点札幌はいいだろうが、ここは思った以上に同型が多く斤量も58㌔でどこまでやれるかというところ。ただ戦ってきた相手関係は決して弱くはなかったし、テンの速さはここでは上位。気性的に控えると良くないしサンダーガルチは結構淡泊なタイプなので、スタートを決めて行き切れれば面白い。他にはドゥラエレーデか。父はドゥラメンテで母父がオルフェーヴル。母はリナーテの3/4同血でサトノダイヤモンドの半妹。という事はマルペンサの一族出身という事になる。マルペンサの一族はアルゼンチンの南米牝系で、どちらかと言うと持続力やスタミナといった類に優れた血統。この馬も斬れる脚は皆無だが位置を取って踏ん張る競馬に強い。またこの一族はヘイロー譲りの機動力も大きな武器で、ワンターンよりは周回する競馬の方がベターでもある。距離は明らかに短いと思うが札幌自体は問題ないと思うし、フェブラリーでは明らかなオーバーペースも先行するところは見せた。57㌔だし多少距離が短くても誤魔化しが効く可能性はある。前走はアメリカンなスピード競馬に対応出来ず。フェブラリーは距離不足からくるオーバーペースで、前走は適正距離で質が合わないという感じで敗因は分かっている。血統を考えればまだまだ衰えはないと思うし、手が替わってプラスがある感じはしないがここの相手ならもう少し走って欲しいところ。札幌になって器用に立ち回れるかだが、やりあう流れなら出番がありそうなナチュラルハイ、長欠明けがどうかも地力はあるプロミストウォリアなども上位候補。

 

今週の競馬が終わったら来週はお盆休みとか、もうそんな時期。連日暑いけど雲が結構高い位置にあって少し秋っぽさも出てきたかな。気温がもっと下がってくればそう思えるだろうけど。