◎サンストックトン、展開不向きで… 日曜の予想結果 | NAKAMEの中央競馬重賞予想

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日曜は人生初の函館競馬場へ。入ってすぐ左がパドック、進むと階段を上って投票所、右が4角へ繋がる広場って感じで、コンパクト感で言うとトップクラスかな。何年か前に改修してるだけあって建物は綺麗でおしゃれ。特にパドックはいいサイズ感でしたねえ。ただトイレに設置されてる便器の数が極端に少なかったし投票所の数も少なくて、正直全然捌けてなかった。比較的新しい建物なのにその点はちょっと不満かな。気温自体は普通に暑かったけど海が近いこともあって風が良く吹いて気持ちよかった。多分普段はあのキャパでも十分なんだろうけど、函館記念デーとなるとそうはいかないって感じなんですかね。なので非重賞開催日なら楽しめるのでは。

 

 

さて日曜に行われた重賞は函館記念。早速振り返ってみよう。

 

 

勝ったのはホウオウビスケッツ。スタートは五分。内から主張するアウスヴァールを受け入れて行かせ、道中は2番手。2コーナー辺りまでは前進気勢が強く折り合いは何とかという感じだったが、向こう正面では落ち着いていた。5F通過は59秒6。最終週でも馬場は良かったしこのペースでも前はばらけていて、全体走としては決して速いペースではなかった。この馬の位置で恐らく60秒に届くかどうかという位で、2着グランディアで60秒代半ばというところだろう。2番手で60秒かどうか、逃げた馬は離れたところとなってくるとこの馬としては理想的、後続は楽をさせ過ぎと言えるかもしれない。3コーナー辺りで最も逃げ馬と差が開いたが4角でしっかり捕まえると、直線では差が開く一方で完勝。そこまで速いペースでもないのに前がバラけた隊列になり後ろが自滅したところはあったが、1周の競馬は合っているタイプ。持ち味は発揮できたと見ていいだろう。血統的な特徴で言えばやはり母がマンファスの2×3というところだろう。正直なところ、マンファスの牝系自体はそんなに伸びているわけではないのだが、それは牝系がどちらかというとジリっぽいしぶとい血統なので、それが伝わっているところもあるのだろう。ただマンファスはラストタイクーンを持っている。ラストタイクーンは名牝セックスアピールの血を持つし祖母がネアルコの2×2と書けるようなクロスになっていて非常に攻撃的。ホウオウビスケッツの母はそっちの血を刺激しているので活力に繋がっている側面はありそうだ。パワーある1周型中距離馬という感じだし、時計が速すぎてもよくないので今回くらいの走破タイムで勝ち負けできる状況なら今後も上位か。気の良さがラストタイクーンから来ているとしたら1800でも良さそうだし実際に前走勝っているし、時計の掛かる中山記念とかは面白いかも。

 

本命のサンストックトンは7着。ゲートの出は速くなかったが、テンはもっと速くなくて序盤は結構離された。それでも後ろから行くのはわかっていたことで最後方でもまあダメではないと思ったし、ペースが落ち着いた向こう正面で集団に追いついた。結果的には全体走が緩くて展開負けというところで、あの入りだと仕方がない面はある。ただ解せないのは後ろからわざわざ内を選んできたところで、ポツンもいいところという位置になったのに何故詰まって減速するリスクが高いところを通そうとするのか。しかも3コーナーの入りまでは隊列の外を通っている。3角の時点ではエミューの手応えが怪しくて進路がはっきりとはなかったし、何を当てにしていたのかわからない。直線でも苦し紛れにインに潜り続け、結果詰まって満足に追えず。仮にスムーズでも勝つまではなかっただろうが、馬券を買っている側の『顧客満足度』としては最低に近い。サンストックトン自身、今年は本当にスッキリするレースが出来ていない。パドックを見た感じでは正直そこまでよくは見えなかったけど、それでいて脚は使っていたからまだ良くなる余地、着順を上げる可能性はあるだろう。

 

2着グランディアは折り合いは何とかという感じだったが、インに拘って乗り続けて直線では綺麗に外に出せて、出来る事は全部やった感じ。勝ち馬とは1.5キロ軽く、それだけにこの着差は距離適性の差や能力差かわからないが、ちょっと埋めがたいものがあるかも。ただ晩成の血統が軌道に乗ってきたと思うし、夏の競馬を盛り上げていけそう。3着アウスヴァールは理想の形に持ち込めたしノヴェリスト×スペシャルウィークだから行き切ると本当にしぶとい。これで重賞でもやっていける、とは断言できないが、一つ好走パターンがはっきりしたのは収穫だろう。騙馬だしこの後も息長く走っていきそうだ。1番人気のサヴォーナが4着。しぶとさが売りだが意外と位置が取れないタイプで、2000の今回は中団後方に。最後まで脚は使っているがこのペース、隊列で差し切れる脚があれば今頃重賞を勝っている。パドックを見た感じでは状態は良かったかなと思うが、鞍上も言っていたが内枠で組み立てづらい競馬となった。まあ世間的に鞍上の一件で色々言われるでしょうけど、見てる側程納得していないという状態の中でこの結果は文句を言われても仕方がない。5着プラチナトレジャーはパドックではそんなにいい感じに見えなくてどうかなと思ったが、枠を活かしたロスのない立ち回りでしぶとく脚を使った。ただ差は詰められていてサヴォーナには差されたし、内容が濃いとは言えない。もうちょっとレベルアップが欲しい。6着チャックネイトは失速してきた人気馬の真後ろで切り返すロスがあり、位置も下げた。長くいい脚を使うタイプでスパッとは斬れないからスムーズさを欠いたのは致命傷となったし、ラストも頑張っていただけに勿体なかった。佐々木大輔騎手は進路を見つけて詰まらない技術の高い騎手だし、今回は偶然の産物だろう。パドックでは結構目立たないというかあまり中距離馬としての主張がなくて、そういう意味ではペースも良くなかったか。次は巻き返したい。2番人気のトップナイフは10着。昨年の札幌記念2着馬と言っても当時はかなり特殊な時計の掛かるタフな馬場。同じ洋芝でも当時と今回では時計の出方がかなり違う。加えて今回は休み明け。パドックを見てもまだ本調子ではないというかまだ良くなるな、という印象で、今回は一度使ったことに意義を見出したい。走りの内容としてはあまり良くはなくて、次までにどこまで良くなるか。5番人気デビットバローズがシンガリ16着。3コーナー辺りから余力がなくなり後退する一方だった。新潟大賞典の内容も前走内容も食い足りない走りで重賞では一歩足りないかもという印象は拭えなかったが、それにしてもここまで負けるとは。アクシデントではないとしたら、敗因の理由がわからない。

 

函館は明日まで滞在して午後に関東に戻る予定。人混みに入っていたんでまあ色んな病気貰ってるだろうけど、軽症で済むといいですね。