◎ジャスティンミラノ、完勝! 日曜の予想結果 | NAKAMEの中央競馬重賞予想

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今週も日曜は2重賞ですんで、さっさと回顧をやっていきます。

 

 

日曜に行われた重賞は共同通信杯と京都記念の2つ。まずは共同通信杯から振り返っていこう。

 

 

勝ったのは本命のジャスティンミラノ。スタートはあまり良くなくて最初のコーナーに入る頃には後方4番手辺り。ただ200を過ぎたくらいのところで外から位置を上げる感じで2番手。最初の3Fは37秒3、4Fが50秒0、5Fが62秒7とどこを取ってもスローで、まさに田辺スロー。今年も見れました。その中で手綱はガッシリ、直線を向いた段階で割とゴーサインは早かったかなと思うけど、エンジンが掛かってからは良い伸びで特に残り200に差し掛かるかどうかというところでは一番の伸び。レース上がり3Fは11.4-10.9-10.8で、スローでしっかり伸びて1馬身差なら完勝と言っていいだろう。キズナ産駒の牡馬としては一番と言っていいくらい斬れる馬だが、その源泉は母方のダルシャーンとサーゲイロードにあって、それだけにじっくり溜めて運ぶ形の方が合う。勿論今回に関してはスローである程度の位置を取ったファインプレーもあったが、みんなで同じような脚を使う競馬をさせたら世代上位だと思うし、そういう乗り方が出来たファインプレーもあった。心配だったのはやはり位置を取りに行ったシーンで、ダルシャーンはなまじ脚力があるだけに位置を取って掛かると収拾がつかなくなる。その辺を上手くやり過ごせたのは今後に繋がるだろうし、決して楽先行だけの勝利ではない。決め手特化の馬だけに皐月賞で上手に競馬が出来るかは何とも言えないところだが、ペース的にも今回はダービーへの仕込みだったかなと思うしそこを目標に過ごしてもらえれば。

 

1番人気のジャンタルマンタルは2着。スタートは悪くなかったが道中は右に左に首を振って折り合いに苦労する感じで、ペースに苦労していた感じ。父パレスマリスはしなやか中距離という感じだけども、母方がマイラーで、そのマイラーなスピードを立ち回りの上手さに活かしている感じ。それだけに決め手や持続力では一歩譲る感じで、そこに折り合いで苦労するとなるとちょっと苦しい。それでも一脚は使ったようにGⅠ馬としての格は2着の中にも見せていた。こういう折り合い的な所を見るとダービーよりは皐月賞かなと思うし、ストロングポイント的にも中山の方が色々運びやすいかもしれない。なので皐月賞で勝ち馬との逆転の可能性はない事はないだろうが、生粋の中距離馬ではないだけにホープフルS組や別のトライアル組との力関係は何とも言えないところがある。

 

3着パワーホールは田辺スローな逃げで後ろも離れてこれ以上ない形になったが勝ち馬と2着馬にしっかり離されてしまった。正直今回の走りだけでは何とも評価のしようがないんだけども、血統的にはまずハーツ×ダンジグというところとファピアノのクロス、そしてサマースコールの存在も悪くないなというところで、スワーヴ産駒としては割と要点を抑えている血統。この馬自身は先行出来るスピードを持つのでコマンズから受け継いだダンジグも強い馬だけに、前走は参考外にするにしても東京で前進というイメージが持てなかった。その中で好走できたのは展開の要因が大きかったと思う。でもまあ上位2頭もこの馬もマイラーの血を汲む血統だけに、マイルの血は大事ですよ、という結果にもなったかな。4着ディマイザキッドは内枠を利して終始ラチ沿いに徹し、ロスなく運んで伸びてきた。これだけロスを削っても、内を通っても差せないのだから展開負けの4着ではあるが、ヌレイエフ≒サドラーの3×4、サンデーとブライアンズタイムの3×4と強烈な相似配合でロベルト曲飛だから東京よりは中山の方が良いのでは。だからこそ東京のインで上手な立ち回りが出来たとも言えそうだが。時計が掛かるレースで見てみたい印象もあるし、今は1800、2000だが将来的にはマイラーでは。5着エコロヴァルツはまたスタートで他馬の邪魔をして今回は過怠金付き。前走もそうだったが今回も左に行く面が出てしまい、しかも今回は左回りだったので馬群に収納される形に。ヴェントヴォーチェの親戚だけに馬群の競馬は恐らくダメで、前に行ったのは延長もあっただろうが馬が近くにいるとまずいという思いもあったのでは。ペースが遅かったのでガクッと止まってはいないが、左に行く面と馬群NGというところを考慮すると左回りよりも右回りの方がベターかもしれない。また決め手に関しても鋭いというよりは野太さもあり、スローだとそんなに抜きんでた物ではないかもしれない。6着ベラジオボンドは結果的には出遅れが致命傷になったわけだが、カナロア産駒としては脚長で中距離的しなやかさを感じる馬で、カチッと締まった体質ではないかなと思うし、その辺はキングマンボのクロスやシャリーフダンサーの影響もあるのかなと。ゲートを出ないのはこういったまだ締まった体質になっていないところも関係していそう。新馬戦のパフォーマンスも2着以下は千切ったがタイム的には平凡で、これからの成長に期待。2番人気のミスタージーティーは7着。パドックから気のいいところを見せていたが、レースではスローで折り合いに苦労して外に逃避しそうな面があり、馬が集中して走れていなかった。ドゥラメンテ×リッスンという血統だけにマイラーとしての血は薄く、上位馬とは出力の差があったのは確かだと思うが、今回はテンションのコントロールが出来ていなかったので騎手が血統が、という前に陣営の調整が上手く行っていなかったのでは。まずは間隔を空けて立て直すべきだろう。ショーマンフリートはシンガリとなってしまったが、スタート直後にエコロヴァルツに前をカットされる不利はあった。そこで位置を下げたのはペース的に痛かったが、勝負所で全く反応していないだけに位置が敗因ではないだろう。なかなかこれ、というのが断言できないけども、個人的には4角を回ってくる時のフットワークがぎこちないというか推進力がない感じに見えた。あくまで個人的な推測だが、多分この馬は頭が良い。というのも今回も前走も当週の追い切りでは手応え優勢でも併走から先着させず併走のまま、という形を取っているのだがデビュー戦は一応単走での追い切りで内にいた他厩舎かはわからないが他馬に併せる、合わせることはせず走っていた。つまり、当週で抜かせない追い切りをした事で馬が『他の馬を抜かさなくていいんだ』と思っている可能性があるんじゃないかなと。ある意味調教でやったことをそのままレースに反映できる馬なのではないかと。正直、これくらい陰謀論じみたことくらいまで考えないといけないくらい不明瞭な負けだ。こんな馬ではないのでどこかでもう一度期待したい。

 

 

続いて京都記念。

 

勝ったのはプラダリア。スタートは五分で道中は5番手辺りからの追走。大方の予想通りアフリカンゴールドとバビットで引っ張っていく展開になり5F通過は59秒7。6F目以降のラップは12.5-12.2-12.0-12.3-11.6-11.8。5F目が12.0なので上り坂の区間でペースが上がっていて、そこで隊列も延びてはいないので全体で追いかける形になった。その中でプラダリアはマテンロウレオを見ながら運ぶ形を選んだが、こういうよくわからんペースを刻まれた時に横山典弘騎手のペース判断というのは本当にアテになる。今回は前にいてくれたおかげで全体で追いかけてもオーバーペースにはならなかったし、これはとてもいい判断だった。直線では2着馬に並ばれかけながらも最後はしっかり出て押し切り。こういった少しタフな馬場や持続戦のような淡々としたラップで一番良さを出す馬で、この辺はディープ×クロフネ、グルームダンサーの特性を発現している。間隔が空くと緩くなりやすいのがこの馬の特徴で今回は中6週と微妙な間隔。それだけにパドックはどうかなと思ったが緩さや踏み込みの甘さというのはあまりなかったように見えた。今回は当週追いが坂路だったが、この馬のパターンとして坂路で当週追う時は休み明けの時が多く、中6週で坂路追いだったのでいつもよりも結構身体が出来た側面もあったのではないかと思う。次走が大阪杯となると今回と同じくらいの間隔になるので、同じような調整パターンで臨んでくれると計算を立てやすいか。ディープ×クロフネは晩成というか息長く走る傾向があるので5歳の今年も頑張ってくれるだろう。

 

本命のルージュエヴァイユは8着。スタートは普通に出たが位置を取るような動きは見えなくて後方10番手くらいの位置。最初のホームストレッチで脚を取られるところはあったが大勢に影響は与えなかった。終始後方のままでレースに参加出来ていないと言っていいくらい存在感がない走りになり、全く力を出し切っていない。YouTubeの方でも述べたが、差しの競馬を多くやってきたが本来は前で受けてしぶとさや持続力を活かすのがこの馬のストロングポイント。勝負所で動けなかったとは鞍上のコメントだが、動かなきゃいけない位置にいるのがおかしい。このレースは20年~14年の間でトニービン持ちが3勝している京都でも珍しい重賞だが、この3勝した馬の4角の位置は3,2,2と必ず前にいた。この馬自身ノーザンダンサーが濃い配合でハイペリオン的な粘り腰で走る馬だし、京都で下って差してやろうというのはこの馬の専門外。今回は鞍上のアプローチから間違っていたと言わざるを得ない。パドックでは少し硬さが見えたけど馬体は良いように見えたし成長はしていると思う。先行する競馬なら違うと思うので、調整段階からそれを見据えた調教を施してほしい。

 

2着ベラジオオペラはプラダリアを見ながら運んで並びかける辺りまではいったが、最後はやや振り切られる感じに。こういった馬場自体は問題なかったと思うし休み明けも苦にしない血統だけに、勝ち馬とは現時点での底力や完成度の差が出たかなという印象。ただこういったペースを追走して脚が使えたのは今後に繋がるし、まだまだ緩さを抱えたままなのでこれからの成長にも期待できる。阪神内2000でも大崩れはないだろうが、時計が速くなってどうかというのは不安として残る。3着バビットはインを突いて粘ったが、ステゴ×タイキシャトルだから本来は京都ベストと言ってもいいくらいの血統で、単純にイン突きがハマっただけでなくこの馬の適性が上位だった面もあった。なので京都外回りに出てきたら今後も侮れない存在にはなってくるが、今回は頭数であったりとか同型の存在であったりと組み合わせに恵まれたところもあった。なので次も京都なら上位ですと簡単に断言はできないものの、長欠から復帰してからは大敗する競馬が続いていただけに、これがきっかけになってくれればと思うと同時に、まだまだやれると示したのは次に繋がってくるはず。4着シュヴァリエローズは普段よりも位置を取る形になったが前の馬を捉えることが出来ず後ろからも差されたので4着という結果程強かった訳ではない。でもまあ今後に幅を持たすという意味では意義のある先行策だっただろう。この積極性がルージュエヴァイユにあったら…。5着ラヴェルは乗り難しさは相変わらずで向こう正面では意図的に隊列から離れて1頭にするなど、冷静に走る為の工夫が鞍上から見受けられた。コーナーで隊列から離れるのと直線で離れるのでは意味が違うので、これは決してロスではない。父がキタサンブラックだから京都の下り坂は上手で最後もジリジリと脚を使えてはいる。ワンターンの競馬だとちょっと息を抜けるところがなさそうなので、ツーターンの競馬でリズム良く運べれば目途が立ってきそうだ。9着マテンロウレオは好位から運んでペース判断もとても良かったと思うが、直線では抵抗できず飲まれてしまった。昨年春の好走から状態が上がらない競馬が続く。本来はやはり内回り急坂で良さを出すタイプだとは思うが、それが前走と2走前でやはり結果が出ていないので、今回も適性というよりは馬の状態だろう。エクイロックスをしているとのことで蹄に何かしらのアクシデントを抱えている可能性があり、追い本数とか見た目のところは変わっていないけど、馬が無理しない走りをするメンタルになっている可能性はありそうだ。

 

フェブラリーSの動画作ってますんで、3連休の人はまあ見てみればいいじゃないか。中目黒さんは労働ですけどね。やってられないね。