◎オメガギネス、健闘も2着… 日曜の予想結果 | NAKAMEの中央競馬重賞予想

NAKAMEの中央競馬重賞予想

主に重賞を中心にNAKAMEさんが予想します
データと血統を中心になるべく穴っぽい馬を狙うスタイルです

2重賞ですんでさっさとやっていきますよ。

 

 

日曜に行われた重賞は東海SとAJCCの2つ。まずはAJCCの方から振り返ってみよう。

 

 

勝ったのはチャックネイト。逃げたい馬がハッキリいない中で内枠からマイネルウィルトスが主張しながら先手を奪う展開。この馬自身はいいスタートで3番手から流れに乗り、好位からの競馬。雨が降り続いたことで不良馬場になり、前半5Fは62秒2と最近の中では速くなかったが、12.8-11.6-12.6-12.5-12.6とダラダラした緩み切ったペースではなかったし、5F後は12.3-12.2-12.1-12.2-12.5-13.1と中山2200らしくペースアップしていて、62秒という程楽ではなくしっかりと追走力やしぶとさが求められたかなと思う。なのである意味このレースらしい適性だったと数字を見る限りでは感じる。直線では一時2着のボッケリーニの方が前に出たかなと見えたところもあったけど、ゴール寸前で内から差し返して見事に勝利。自分がパッと見た限りではハーツ産駒がこのレースを制すのは初めて。この馬は割と昔から買っていた記憶があるけど、まさか重賞を勝つまでになるとは思わなかった。ダラダラした脚を使うのでハーツ的な成長力を備えながらも母方の影響も強いかなという走り方で、好走しているのも北海道の2600や東京の2500という点からも、特殊条件の方が持ち味を出しやすいのかもしれない。前受けして勝ったのもハーツ産駒としてはいい材料だし、良馬場で斬れを求められるときつそうではあるけど荒れた馬場で上がりが求められないレースなら今後も出番があっても。

 

本命のショウナンバシットは9着。行ければ行くという感じに見えたがマイネルウィルトスが行ったので譲って2番手。ペース的に先行勢にしんどいという程ではなく、楽ではなかったかもしれないけどある程度は踏ん張れる、踏ん張って欲しいペースだった。4角まではいい感じに運べていたけども残り200で並ばれて沈んでしまった。この手の馬場はとても合っていると思ったし、せめて掲示板は取って欲しかったという感想。この結果を見ると現状では重賞クラスの馬たちと力差があると言わざるを得ないか。皐月賞5着以降は積極的にGⅠや重賞クラスがいるレースを選んでいて強い相手と戦ってはいるのだが、追走力を磨くとか長めから脚を使うとか自身を成長させる仕込みがなくて、その辺の差も現れたのかなと思う。まだ4歳なのでこれから使われつつ、着実に力を付けていってほしい。

 

2着ボッケリーニは勝ち馬を見る位置から競馬を進めて、コーナーリングでは勝ち馬よりも上。4角で並びかけて一旦は先頭に立ったのだが最後は差し返されてしまった。ボッケリーニが相手なりというところもあるけども、脚の使い方、スパートの持って行き方が雑な騎手でもあるのでその辺の差もあったように思う。ただ年齢を重ねてもまだまだ余裕で走れるし、得意条件はハッキリしているので次走以降も注意は必要だろう。3着クロミナンスは上位馬が揃って外を回ってきたのに対し内々の立ち回りで馬券圏内に食い込んだ。といってもこういった進路取りをしたかったわけではないようで、パトロールを見ても常に外に張り付いている馬がいて外に出すタイミングがなかった。明け7歳で初重賞、外の方が伸び始めている馬場で3着なら中身としては十分だろう。キンカメ×トニービンのスッキフル牝系だから晩成なのだろうし、東京の方が合うタイプに見えるので東京替わりでもう少し走れるかもしれない。中山なら今回のように外回りの方が良いだろう。4着モリアーナは今回も後方からじっくり進めて行ったが、今回は以前ほど弾ける感じではなかった。時計の掛かる馬場があまり良くなかったのもあるだろうし本質的に2200は少し長いところもあったのだろう。中距離の競馬に慣れてきて前半は少し力んだが中盤は折り合っていたし、こういう競馬をもっと馴染ませたい。ベストは良馬場の2000近辺のレースだろう。5着マイネルウィルトスは先手を主張していったが、逃げる事自体はダメではなかったと思うけど、ちょっとペースを落とし切れなかった感じ。鞍上が緩い逃げを好まないタイプなので、一瞬の脚を使うタイプのこの馬としてはちょっと質が合わなかったか。行くにしても控えるにしてももっとじっくり溜めてスパートのレンジをゴール寄りにしたい。8着ラーグルフは序盤唸る面もあったけど、全体的には折り合った。基本的に時計の掛かる馬場は問題ないと思うが、若干ベタ爪なのでグリップがあまり効かない馬場は良くないのかも。距離も少し長いかもしれない。開催後半の荒れた良馬場というのが理想か。10着カラテはパドック自体は悪く見えなかったが、勝負所から置かれる感じでいいところが見られず。1F長いのは長いと思うが、それにしてもという感じでちょっと原因がわからない。OP昇格後GⅠ以外で1秒以上離されて負けるのは初めてで、次走までにどこまで立て直せるか。

 

続いて東海S。

 

本命のオメガギネスは2着。スタート自体はそんなに速くなく、少し促して位置を取りに行ったのだが、5Fまでが12.2-11.8-12.5-12.4-12.2と道悪の京都としては結構ペースが遅く、促した事でこのペースで掛かる感じになってしまった。それでも何とかなだめて直線まで迎えることが出来たが、最後はガス欠という感じで失速して離された2着。前走でマイル戦を使った事とスローになったことが悪い方に働いた感ではあるが、体型的にだいぶ筋肉が付いてきて胴も長くはないしマイル方向に適性も寄ってきている感。ヴィクトワールピサの全妹である祖母の影響はあまりない馬体というのを予想記事で書いたが、それだけに今はワンターンのマイルがベストなのかも。力が通用するかはさておいて、今回の走りを見る限りではフェブラリーSの方が折り合い含めて競馬がしやすいか。馬自体は良くなっているし重賞級の相手にも着順はまとめたから力は通用している。

 

勝ったのはウィリアムバローズ。バビットが逃げて行ったのでそれを追う形の2番手。道悪としてはペースが遅く全体的に手綱をガッチリ抑えて折り合いに苦労していた馬が多い中、この馬は特にそういう事もなかった。ミッキーアイル×ボリクリだからマイラー志向な面も入っている分、道悪で折り合いを付けやすいのだろう。ペース的にもだいぶ楽をさせてもらったのであとは2着馬とは中距離馬としての奥深さの差で押し切れた。番手から進めて上がり3F36秒0でまとめたら流石に後続勢は差し切るまでには至らず、展開に恵まれたのは確かだけども、恵まれたなりの結果は出せたのだから決して弱くはない。ミッキーアイルはフィリーサイアーで牝馬が芝、牡馬がダートという大まかな棲み分けが傾向としてあり、牡馬の芝の上級馬はアナゴサンぐらいだ。距離に関してはもう少し短いところに出る馬もいるだろうけど、今後も牡馬がダートで走るという傾向に変わりはないか。2着のオメガギネスもそうだが、この馬も牝系だけ見れば芝も行けそうだなという印象を持てるくらいの血統で、そういう意味でも今回の馬場は良かったのかも。今後は強い馬を迎えた時と急坂になった時にどうかというところだろう。

 

3着ヴィクティファルスはこのペースなので少し唸るところはあったけども、牝系のピッチ走法を活かした上手な立ち回りで3着に食い込んだ。昨年の金杯後に去勢をして1年くらいが経過したが、身体が戻って馬体も非常に良くなってきたしようやく本調子というか本格化を見せてきているように思う。血統だけ見れば明らかな芝向き血統で、今回はそういう血統が上位3つを独占したことになるが、この馬に関しては元々芝の重賞を勝っている馬でもあるし1400の重賞で先行するくらいのスピードはある。とりあえず春はこのままダート続戦だろうが、夏のいいタイミングで芝に再度戻してもいいのではないか。4着ブライアンセンスはこの馬としてはやや位置が後ろすぎた。ただ時計には対応したし、マキャヴェリアンのスピードの方が現状は強いのかも。昨年のユニコーンSはレベルとしてどうなんだろうなと思うところはあったんだけども、この馬は3歳3月にデビューしたように完成度という点ではまだまだ奥がある。もっと速い流れを経験させたかったのが本音だが、タルマエ×ロベルトだし、これからもっと成長していくだろう。5着オーロイプラータは直線で目立った脚色だったが5着まで。リアルインパクトの産駒は比較的ジリ脚系というかしぶとく、不格好にジワっと伸びる馬が多くて、この馬の牝系を見てもパワー的要素が強い。京都の1800は恐らくベストではないはずで、道悪自体はこなしても阪神の方が最後に差し込みやすいのでは。芝っぽい血統の馬が上位を占めたようにここではちょっとスピード値で負けた感。6着ペプチドナイルは道中ずっとなだめながらという感じでスローの競馬に苦しんでいた。本来は逃げる事も出来る馬。バビットの後ろが嫌で更に下げてウィリアムバローズとオメガギネスの間に隠れようとしたんだろうが、このメンバーだったら逃げることも視野に運ぶべきだっただろう。まあ藤岡佑介さんが成功体験から後手に回るというのは良くある話です。責めても仕方ない。これを見ると実績のある1700が良いのだろうなという感じだが、そうなると問題は斤量面。昨年は別定で59㌔を貰っているだけに大沼Sの斤量がどうなるか。7着ミッキーヌチバナは内枠を利してインから立ち回ったが、直線ではしばらくスペースがなく追い出せなかった。200くらいで進路が出来て追い出したが、元々スパッと反応する馬ではなく伸びはジリっとしたものに。時計に対応できなかったという負けではないが、不利があったから次の重賞は巻き返せますという程でないので…。良馬場の方が脚を使えるタイプかも。10着タイセイドレフォンは3コーナーで内から寄られて1列下げる不利があった。この馬もスパッと斬れない馬でジリっと流れ込みたいタイプだからこの不利は痛かった。4角で戻ってきたように脚自体はあって、京都を走るなら脚抜きのいい馬場というのが少し見えた。根本的な底力はまだ重賞で通用するとは言い難いが、5月の平安Sが道悪なら巻き返しがあっても。

 

来週からは東京開催。いきなり現地に行ってきます。寒い時期に食べるソフトクリームは最高だよね。