起業とは地獄の一丁目に足を踏み入れること。 | 『プロの代筆屋が暴露する心を動かす手紙やメールの書き方』「あなた」は「誰に」向けて「何を」書くべきか

『プロの代筆屋が暴露する心を動かす手紙やメールの書き方』「あなた」は「誰に」向けて「何を」書くべきか

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とりあえず起業するのは馬鹿で愚か者だと言うある社長の投稿を見た。
長々と書いてある一部分だけど読んでみて、
確かに仰ってることはわかるし、間違ってもないと思う。

ただし、これは人による。
とりあえず起業が向いてない人の方が多いのは事実だろう。

でも、とりあえず起業が向いてる人も一定数いる。
というより世の中には就職が向いてない、就職できない人がいる。

最たる例が私だ。

私は中学を卒業してすぐに酒屋にアルバイトに行き出した。
これがおそらく人生で初めて雇われてお金をもらう仕事となった。

それからフリーターや派遣社員をしながら、
司法書士という国家資格試験にチャレンジし続けた。

無残にも6度跳ね返された。
そう、同じ国家資格試験に6回も失敗したのだ。

もうどうしようもないなと思って本屋さんをブラブラしてた時に、
漫画「カバチタレ」に出会い、行政書士という別の国家資格を知った。
紙切れ一枚で他人の人生を変えられる仕事という強烈なキーフレーズに痺れ、
なんとなくこっちの方が向いてるようなという直感を頼りに、
行政書士試験を受験すると運よく合格できた。

就職経験のない私は無謀にもこの国家資格で起業することにした。
実家の部屋の一室を事務所にして行政書士として独立した。

言われた言われた何度も言われた。
「君は一度就職したほうが良いんじゃないか」
「世間の一般常識が無さすぎる」
「いきなり独立して飯が食えるほど甘くないよ」

何度否定的な言葉を浴びせられても、私には独立して飯を食っていくしか道が無かった。
だって、就職できる性格や資質ではないことを誰よりも自分が知っていたから。

あれをやれ、これをやれ、とか指示をされるのが苦手。
決まった時間働くのが苦手。
同じ場所でじっとしているのが苦手。
周囲と協調性を持って仕事をするのが苦手。

とにかく組織に馴染まない人間であることは30年近く自分と付き合ってきて
誰よりも自分を理解していた。

だから、独立して飯を食う以外に生きる道はないと悟った私は、
死に物狂いで営業した。
セミナーというセミナーに参加して、
懇親会という懇親会に参加して、
手当たり次第に名刺を配って、
チラシを何枚枚も配って、
インターネット上にサイトをいくつも立ち上げて、
自分という人間とこの仕事をアピールし続けた。

気づいたらネット上で「行政書士 京都」「京都 行政書士」と検索すると
私のサイトが1位に出るようになっていた。
京都府行政書士会よりも上に私のサイトが表示されるという快挙を成し遂げた。

当時、ピーク時でインターネットからの問い合わせだけで月に90件を超えることもあった。
一日3件も長い長い相談の電話が入れば、テレアポ状態になる。
常にだれかと喋っていたし、実際、自分の結婚式が始まる数十分前まで相続の相談を受けてたから。

いつの間にか京都で一番稼いでいる行政書士になってた。
独立しても食えない食えないと言われていたのが嘘のように、
面白いように稼げるようになった。

もちろん独立とは稼げることが全てではないと思う。
でも稼げない限り独立し続けることはできない。

中には冒頭で書いた社長さんの話のように、
就職した方が良いと思われる人もいたのは事実だ。

でも、私のようにどうしても雇われることが向いてない人は必ず一定数いる。
独立することで自分の潜在能力を発揮できる人もいる。

だからいきなり独立も私は歓迎する。
やってみなければ向き不向きさえわからない。

就職した方が楽だという意見もよく耳にする。
そうかもしれない。
でも人によってはそうではないかもしれない。

あくまで私の場合だけど、
決まった時間に起きて、ぎゅうぎゅう詰めの満員電車に乗って、
同じ場所、同じ人、同じような毎日を淡々と過ごすのは拷問に近しい。

自由を切望する私のような人間には独立をお勧めする。
仕事が無い時の絶望感は半端ない。
起業当初はもちろん、起業後も何度も何度も苦労して、涙することも多々あるだろう。

でもその絶望を乗り越えてみなよ。
全く新しい起業前では想像すらできない
眩しくて輝かしい世界がある。

働く時間も働く場所も自由で、
自己を表現できる。
想いのままに働ける。
稼ぎに上限はない。
(固定給が無いのだからもちろん仕事を得られなければ0だ。)

よく言われるのは、゛起業とは地獄の一丁目に足を踏み入れる゛という言葉。
起業して15年以上たって言えることは、
天国とは地獄を味わわないと気づけない場所にあるってこと。

地獄へようこそ、
いつか天国で笑いあいましょう。

代筆屋 中島泰成