今日やらなくちゃいけないことはヤマト運輸に行くこと。


  先日グクスゴーから日本に送った荷物。中にストーブを入れていたってこともあってわざわざヤマト運輸から連絡が来て、それに伴ってわざわざロンドンの集荷場まで取りに行かなくちゃいけないみたい。







  あーーー、、面倒臭いなーー。。




  たかが荷物を取りに行くだけなのに煩わしさが半端ない。


  まいっか。どうせすることもないし。


















  なんとなく地下鉄を使わずに数キロの距離を歩いて向かう。


  そう言えばロンドンもなんだかんだで長い時間過ごしてるよなー。



  もう地図見なくても街を歩けるくらい街を把握してる。











  俺が街を歩く時はいつも、どこでストリートが出来るか?っていう視点で歩いてたけど今では何故か街行く人を見てる。



  「全員外人だなーー。」









  当たり前なんだけど当たり前じゃないそんな景色を歩きながら流れていく。




  ゆっくりとのんびりと。






  しょんぼりとダラダラと。

























  ロンドンの日常を眺めていく。





  こうやって歩きながら街を見ることってそう言えばなかったなー。



  歩いて回ると様々な発見があったりする。










  こうやって街歩きするのって割と悪くないな。



  ヤマトの集荷場まで時間までゆっくりにして歩いていく。










  2ヶ月前はこの街を必死で歩いてたよな。



  ギター稼げる場所を探して歩きまわってた。






  あそこでもやったし、そこでもやった。


  スコットランドに向かう前くらいにピカデリースクエアの存在を知って、「あぁ、ここでやってら余裕で稼げるな。」って思ったのを思い出す。










  結局あの場所ではストリートしなかったな。


















  ロンドンが思い出に変わっていく。



  もうこの街には来ないよな。


  夕方になって辺りも完全に暗くなってヤマトの集荷場に着く。
















  ダンボールの中からストーブを取り出す。



  ガソリンが残ってたら危ないからという理由で飛行機には乗せられないとのこと。



  まぁどうでもいいんだけどね。







  ヤマトの方に日本での荷物の取り方などを色々教えてもらう。


  着払いだしなんとかしてくれるだろう。



















  荷物を取り出して宿に戻る。




  これからの行き先が頭に浮かばない。



  暖かいところに行けば多少テンションも上がるかなってことで南へは下ろうとは思うけど、具体的な目的地が出てこない。









  こんなに色んな国があるのになー。



  行こうと思えばどこにでも行けるのに、なぜか何処の国にも魅力を感じない。









  周りには沢山の外国人観光客。




  あの人はどこから来たのかな?


  ロンドンは楽しんでる?


  やっぱり旅は良いよね?














  さてと、、。


  街をブラリとして宿に戻る。










  よっし!


  日本に帰ろう!




  スカイスキャナーのアプリをダウンロードする。


  存在は知ってたけど使うことはないだろうなって思ってた航空券を探してくれるアプリ。







  関空へのチケットを取る。






























  あぁ。

  やっと終わるな。





  いつでも何処でも。孤独を感じながら。


  寂しさを誤魔化す為。毎日ギターを弾いて。


  人の優しに触れて。その度に前を向いて。


  食べたいものも食べれずに。欲を捨てて。


  辛さは出さずに。いつも目一杯生き。


  誰とも話すこともなく。無口の日々。


  毎日知らない土地に向かい。ひとりぼっち。


  音楽が上手くなっていって。自信が積もる。


  出会いと別れを繰り返し。距離を伸ばす。


  少ない楽しみに喜んで。人の事を深く知る。


  笑顔の強さを学んで。心の弱さを知る。





  空の広さを感じて。地球の広さを感じる。


  自由の風を切って。不自由の社会が覆う。


  ホームレスの子供を見て。未来を探す。


  夢は変わる事に気付き。無意味さを知る。


  人に愛されたくて。人を愛する。


  何者でもない俺がいて。誰もが主役。


  世界は回ってて。人生を知る。


  世界は回ってて。光を知る。


  世界は回ってて。闇の深さを知る。


  世界は知ってて。世界は知らないふり。

















































  『旅』。



  俺が一年半に渡ってやっていたこと。





  旅に人生を求めて、

  旅に人生を教えてもらった。








  旅には始まりがあれば、旅には終わりがある。



  旅をしないと人生が始まらないし、

  旅をして初めて一人前になる。










  色んな旅をしてきた。


  人生の中には沢山の旅がある。









  今回の旅は特別だったな。


  特別な経験となった。

















  メールにチケット予約完了の知らせが届く。




  日本への旅路のチケット。








  新たなる旅が始まる。






  旅というものに取り憑かれ、旅に浪漫を投影してきた。


  知らない世界を知って、世界を広げた。





















  日本では何をしよう。



  やることは無限にある。












  前を向こう。


  前を向いて胸を張ろう。

















  ギターを取り出して音を出す。



  『新しい世界の始まりだ!!』
























  あぁ、、、。


  やっと。






  やっと、日本に帰れるんだ……!!




























〜魔法〜

人生において不思議な時間を過ごす事がある。

まるで魔法でも掛けられたかのような

刺激的でストレスだらけの幸せな日々。

時計を外して財布を持たない暮らし。

時間の概念がなく、お金の価値観が無くなる。

まるで魔法の日々。

あの頃の俺が掛けた夢の魔法。

いつしか魔法が解けて夢が弾ける。

死ぬまで忘れられない記憶。

忘れることが出来ない魔法の時間。

旅は、、、、。

、、、最高だ!!!
















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