今年7月19日以降に発行される紙幣のうち、1万円札と千円札の記番号が黒から茶褐色に変更されることとなった。
現行のE紙幣(千円:野口英世、五千円:樋口一葉、一万円:福沢諭吉)は04年11月から発行されているが、約130億通りある記番号を使い果たしたため、変更されることになったのだ。
紙幣の記番号とは、紙幣左上と右下に書いてあるアルファベットと数字を組み合わせたもので『SK200443R』のような形で表記されている。
茶褐色の記番号の紙幣が発行されるのは93年12月~E券発行(千円札は00年4月まで)以来となる。
この時は同年春に発生した大規模な偽札事件である和D-53号事件(磁気インクを用いた当時としては極めて巧妙な偽札事件)を契機に偽造防止対策を強化すべく、マイナーチェンジに伴い変更したもので、当時発行されていたD券(千円:夏目漱石、五千円:新渡戸稲造、一万円:福沢諭吉)のいずれもが記番号を残したまま変更されてしまった。
特に千円札に至っては90年11月に黒から青に変更したばかりだったので、青色D千円札は極めてレアな存在と言えよう。
その後、千円札のみ茶褐色の記番号を使い果たし、00年4月に緑色に変更されている。
なお、二千円札(D券:紫式部)及び五千円札(E券:樋口一葉)は当面、黒色のままとなる。