フィクションです。
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デートのときの服装は
どうしても迷う。
TPOにも合わせたい。
相手のテンションにも
もちろん合わせたい。
相手がデニムに
Tシャツのときに
いくら可愛くても
パーティーにでも
行けそうな
ワンピースに
ピンヒールでは
ちぐはぐになる。
とは言え
お友だちとは違うから
「なに着ていくー?」の
事前調査もしづらい。
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数か月ぶりの
デートの日。
黒のロンTに
黒のパンツ。
さすがに黒づくめで
デートじゃなくても
ちょっとアレかと。
紺色のトートに
紺地に花柄のジレ。
デートでなければ
スニーカーのところ
パンプスを選んだ日。
待ち合わせ場所に
小走りでたどりつくと
黒のTシャツに
黒のパンツ
黒づくめの
彼に遭遇する。
なんとなく
ほっとする。
ワンピース
選ばなくて
よかったっぽい。
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相手のおうちへ
行くとなると
これまたもっと
悩むことになる。
靴下なのか
タイツなのか。
パンツなのか
スカートなのか。
それでも迷って
悩むってことは
それだけ相手への
気持ちがあると
いうことなのだと
冷静なときには
思えたりする。