フィクションです。
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Aさんと連絡が
取れなくなった。
メールをしたら
絶対に24時間以内に
返信が来るような
律儀なかただった。
少し気になった。
もともととても
お忙しいかた。
お仕事も責任のある
ポジションにいらして。
ライフワークに
しておられる活動でも
精力的に動いている
印象のあるかただった。
たしか20歳ほど
年齢が上のかた。
親子くらいに年齢が
離れているのに
いつもとても気さくに
親しみを込めて
接してくださるかた。
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やっぱりちょっと
おかしいな?と
感じたのは
誕生日にメールを
送ったときだった。
ほかのメールに
返信が来なくても
誕生日メールに
返信をしないこと
出会ってから
一度もなかったから。
体調を崩されて
いるのではないか。
もしかしたら携帯
壊れたり紛失したり
しているのかもしれない。
そんな風に思いながら
あまり大げさにも
できないと思って
返信を待っていた。
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年が明けて
年賀状が届くころ。
出会ってから一度も
届かなかったことのない
年賀状が来なかった。
これはきっと
なにかあったのだと
電話をかけることにした。
なんでもなければ
新年のご挨拶のため
電話をしたことに
すればよいと思った。
電話をかけた。
ゲンザイツカワレテオリマセン。
びっくりした。
わかっているのに
何度もかけ直した。
わかっていたけれど
何度も同じアナウンス。
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