緊急事態宣言期間が、5月末まで延長されました。
来週からは、高齢者向けを中心に、コロナワクチンの接種が始まります。
感染者数も、減少の傾向も見え始めています。
合気道の稽古休みの期間も5月末までに延長していますが、
いつか必ず、稽古が再開できる日が来るのを信じて、
自分自身の体力維持に努めましょう。
さて、このコロナの影響で、今年に入って予定していた昇段級審査も延び延びになっています。
受審される方は、稽古再開後、審査に向けてモチベーションアップを図り、
審査に臨んでいただけたらと思っています。
合気道で昇段級審査は、自分の上達度を知る良い機会であると思っています。
合気道を始めた頃は、いろいろと覚えることがあり、
一つのことを覚えると、それだけ上達したことを感じられます。
しかし、次第に、級や段が上がっていくにつれ、
果たして、自分が上達しているのかと、
疑問に感じることがあります。
私は、合気道には学習曲線があると思っています。
この学習曲線は、右肩上がりに、同じ角度で、上方に進んで行くものではなく、
階段状のもので、同じレベルのところを一歩一歩進み続けていると、
ある時、ポンと一段上の階段に、上がるようなものだと思います。
人によって時間の差はありますが、
稽古は嘘をつかない、継続こそ力なりであり、
必ず、ポンと上の階段に上がる時が来ると信じています。
このポンと上に上がるきっかけの一つは、
「気づき」ではないかと思っています。
稽古を、毎回毎回、同じことを何度も何度も繰り返す中で、
なんだ、こういうことか、なるほど、
と気づくことがあると思います。
私は、合気道は感性の武道であると思っていますので、
この気づくということを、頭で理解することより、
自分が感じることで体感した方がいいと思っています。
先生や先達者に言葉で教えてもらって頭で理解するのではなく、
先生や先達者が体現していることを身体で感じることが大事なのだと思っています。
しかし、この気づいたことが、
すぐに、自分が体現できるわけではないと思います。
何回も何回も稽古を続けていく中で、
例えば百回に1回くらいは、その気づいた感覚が、
これかと体現できることが出てきます。
最初は、百回に一回だったのが、
その後も、何回も何回も稽古を続けていくと、
今度は、その感覚が百回に2回、3回と増えてきて、
腑に落ちる、自分で納得できることになると思います。
そうして、階段を一段一段、上がっていけるのだと思います。