「世界でいちばん透きとおった物語」 杉井光著 | 所長の本棚

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みなさん、こんにちは。

 

本屋さんをブラブラしていたら、帯に「絶対に予測不能な衝撃のラストーネタバレ厳禁!」と書かれた文庫を発見。

 

「世界でいちばん透きとおった物語」 杉井光著

 

女癖が悪く、愛人が何人もいる、人気ミステリ作家の宮内彰吾が癌で亡くなり、その愛人の子である燈真の元に、本妻の子である朋晃から連絡が入ります。

 

その内容は、最後の作品を書いていた形跡はあるが、原稿が見つからないと。で、愛人宅でも書いていたようなので、持っていないか・・・?という流れから、燈真が愛人たちを訪ね歩き、遺稿を探すことになります。

 

その遺稿のタイトルが「世界でいちばん透きとおった物語」

 

父である宮内彰吾には一度も会ったことはなく、母も亡くし、一人虚無的に生きる燈真が、愛人たちから父の人柄を聞き成長する物語・・という訳ではなく、確かに衝撃のラストが待っていました。

 

206頁辺りを読んでいて、もしかして?!となりました。

 

色々な伏線が回収される中で、読者自身も物語の登場人物の一人だったのでは?と思わせる一冊。是非。

 

ありがとうございました。