9月議会 個人質問 件名2 要旨2についてです。

 

この要旨2では、特定空き家問題と現在の空き家対策についてです。

先述の通り、昨年6月議会から空き家問題を取り上げ、昨年末には特定空き家が解決に致しました。

当時、特定空き家の認定件数は市内で3件でしたが、現在は1件。

この一年で2件解決に至ったことは大変喜ばしいことです。

昨年から「空き家係」も創設され、その成果は創設一年目で十分発揮されました。

 

しかしながら、今年度は「空き家係」は他の係と統合されて「住宅・空き家対策係」となりました。

 

質問の中で、市の職員が空き家に対して指導できる職員が常勤で1名、非常勤1名の計2名。

果たして、241件の相談のあった空き家を対応できるのでしょうか。

 

対応に当たっている職員の方は、非常に熱心に対応しておられます。

明らかに、担当部署の問題というよりもむしろ、「市の組織としてのミス」、「人員配置のミス」と言わざるを得ません。

 

特定空き家となっている1件も、昨年の台風で影響があり、その時は、職員の方が対応していただきました。

ただ、空き家は、月日が経つにつれて、「建物の腐食・劣化」がすすんでいくものです。

樹木等は、もちろん成長していって、道路や空き家の敷地内から飛び出したりするわけです。

 

そういったことは、普通に考えれば簡単に想定されることです。

だからこそ、相談のあった空き家は、相談のあった時点だけ確認するのではなく、現地まで「定期的に何度も」確認しに行かなければなりません。

 

現在の状況では、職員一人で241件の空き家を確認するとなれば、一日10件で稼働日数は約24日。

これだけ見ると約一カ月となります。

しかし、実際は、不在時に空き家の相談があることも考えられます。

また、過去に相談のあった空き家の対応業務もあります。

実際に、241件を確認していくのは、最低でも2カ月は要するものと思います。

これでは、市民から相談があっても、時間がかかって、なかなか解決に至りません。

 

スズメバチが空き家に巣を作ってしまいました。

現在は、その巣にはスズメバチはいませんが、空き家付近でスズメバチが目撃されているようで、周辺の畑や空き地に巣を作っている可能性は否定できません。

 

「周辺の生活環境の保全を図るために放置するのが不適切」というのが、ガイドラインの一つに示されています。

今回、スズメバチの巣が発見された空き家は、特定空家ではありませんが、長年空き家の状態です。

また、「ハチ」は衛生害虫にも該当するものです。

 

「特定空き家」=「行政の介入」ではありません。

「特定空き家に指定すれば良い」というわけでもありませんが、きちんと、相談のあった「空き家の変化」には敏感になるべきです。

そのためには、人員増加や「課」への昇格も含めて、真剣に市は検討すべき課題です。

 

市の組織等に関わる担当部署は「今後の状況を見ながら、体制の充実については検討していきたい。その中で、課の創設の必要性も併せて検討していきたい」との答弁でした。

 

「市民からの空き家の相談対応を長期間にわたって待たせる」のか、「市民からの空き家の相談に迅速に対応する体制にする」のか。

「検討する」という市当局の発言は、どこまで本気なのか。

市当局の「空き家対策」への本気度が試されます。