緊急入院!! | 0.1%以下の希少がん ~妻の気管癌(腺様嚢胞癌)についての備忘録~

0.1%以下の希少がん ~妻の気管癌(腺様嚢胞癌)についての備忘録~

2016年4月15日。妻が36歳で腺様嚢胞癌と告知されました。
このブログはそんな病気とどう向き合って生きていくかを
綴っていきます。
希少がんということで同じ境遇の方々のご参考になれば幸いです。

■2016年3月29日(火)
妻の症状もだんだん良くなって来ていたが、
まだ咳が続いている状態。
 
この日、血液検査、レントゲンを受けて正常値に復帰している
ことを担当の先生から言われました。
 
しかし、咳が続いているので念のため、頭部CTを行いました。
 
その結果、
気管内にコブのようなものが映っていたのです。
ここでは詳しい検査ができなとのことで近くの大学病院を
紹介され、翌日診察しに行くことになりました。
 
■2016年3月30日(水)
私は仕事でしたので妻が一人大学病院へ行きました。
 
そして午後2時30分頃、
急遽入院することになったと妻から電話がありました。
 
驚いた私はすぐに上司に状況を伝え早退し、
妻のいる病院へと向かいました。
 
病院に到着後、妻と私で担当の先生から説明があるとのことで
しばらく待ちました。
 
しばらくして、先生に呼ばれて以下の説明を受けました。
インフォームド・コンセントというらしいです。
 
「気管は通常3cmの空気が通る筒状になっていますが、
 奥さんの気管にあるコブは大きさが約2.5cm程度あります。
 いつ窒息してもおかしくない状況です。
 夜は特に副交感神経が働き、気道が狭くなります。
 我々は次に説明する治療をお勧めしますが、
 それで良いか回答ください。」
 
なるほど、夜寝ている時に咳の発作がひどくなるのは
そういうことだったのかと、この時わかった。

「今日は挿管して、明日の準備を行います。
 そして明日気管切開術を行います。
 気管切開する場合は安全を期してPCPS(人工心肺装置)を
 取り付けて 手術中に万が一呼吸できなくなっても、
 血流が停止しないようにします。
 気管切開手術中に生検ができれば行います。」
 
あまりに突然で話が急すぎ・・、
しばらく答えがでませんでした。
 
頭の中で挿管?PCPS?気管切開?生検?ってなにって感じ
だった。
 
まず、気管切開はどのようなことになるのでしょうかと質問。
 
「鎖骨の真ん中よりちょっと上を切って、穴をあけます。
 そこへカニューレという筒上のものを挿入します。
 その後の呼吸は口からではなくカニューレから行うように
 なります。」
 
しゃべれなくなるのでしょうか?
 
「カニューレをつけている間はしゃべれなくなります。」
 
そうですかと言いながら、気持ちが沈む。
 
次にドラマとかでよく挿管という言葉を聞くけど、
実際にどのような状態になるのかわからなかったので
質問すると
 
「細い管を口から挿入し直接肺まで空気を送り込めるように
 します。
 気管に管を入れるため、何もしない状態ではとても苦しくて
 できません。そのため、全身麻酔を行います」
 
ということは、今日挿管した場合、次に目を覚ますのは?
 
「今日挿管したら明日の気管切開の術後までずっと寝たままと
 なるということになります。」
 
ちょっとビビりました。
さすがに全身麻酔で次に目覚めたら話すことができなくなる
なんて。
 
少し冷静になって考えました。
 
妻の顔を伺いながら、今日の挿管はしなくても良いと答えまし
た。
これまでなんとか大丈夫だったのと、今日一日で突然窒息する
ことは考えずらいと思ったからです。
 
妻も挿管には抵抗があり、1日ぐらいなんとかなると思う
ということで挿管はしないことになりました。
 
先生がとても心配してくれて、ちょっと嬉しかったです。
忙しい中、素人にわかりやすく手術内容を教えてくれて
とても感じの良い先生でした。
 
そのあとは、明日のスケジュールを確認して説明は終わりました。
 
そして親に連絡したり、入院の手続きしたり、明日の準備を
してました。