息子が家に着いた。

姉である娘は泣き崩れていた。

母、妹、友達親子、息子の友達、可愛がってくれた先生も毎日足を運んでくれて、息子としばらく話をしていたようだ。

誰かいるとあまり感じないが、家族だけになると強烈な悲しさ、寂しさ、悔しさ、怒りが押さえられないほど襲ってくる。

夜は家族で囲んで寝た。

うとうとしたり、起きたりの繰り返しの中で、時々、顔にかけてあるハンカチをとり、息子を見る。

息子に話しかける。

今はどこにいるの?

一人で大丈夫なの?

ただ、ただ、ごめんね、ごめんね...

どんなに謝っても足りない...

一人で逝ってしまった息子が心配でたまらない。

親は生きていても、亡くなってからも子供の心配するんだ...

家に来て、二日目の夜、父が亡くなった時のことを思い出した。

私は父はそばにいる気がしていた。

いつもの皆が集まる部屋に、親戚が揃う中で、父もいるような気がしていた。

冷たくなった姿の父じゃない、本当の?

生きてる時と変わらない父が居るように感じていた。

でも、息子にはその感じがない...

息子の部屋にもいってみたが、何も感じない...

息子はどこにいるんだ??

この時から、私の頭の片隅には、息子を探し始めていたのかもしれない。




https://ameblo.jp/naka84327/entry-12736861120.html