3日間の紙芝居公演で改めて思ったのでした | 紙芝居師なっちゃんの『勝手にご当地紙芝居TOUR in 47都道府県』進行中

紙芝居師なっちゃんの『勝手にご当地紙芝居TOUR in 47都道府県』進行中

鎌倉を拠点に全国で活動しています。
「古事記」「日本書紀」や仏様などをモチーフにしている、日本唯一の『カミサマ紙芝居師・ご当地紙芝居師。
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紙芝居師なっちゃんこと中谷奈津子の「紙芝居アナウンサーへの小路」-P1001146.jpg
9月の三連休はお陰様で
たくさんの笑顔に出逢えました。
3日間違う場所で紙芝居をさせてもらって、
いろんな事を感じましたが、
3日間、このプレゼント飴ちゃんが
共通のツールだった気がしてます。
3日目のジョイフル本田宇都宮店でのこと。
大盛況でプレゼントの数が足りなくなり、
公演時間の合間にせっせと折り紙を折り折りしてたんです。
隣に、その姿をじっと横目で見ている紳士がいました。
「ごめんなさいね、見ててもよいですか?」と
私に話しかけて来てくれた。
「はい、どうぞ」というと、紳士は
「あなた面白い事してるね」と。

「今日、こちらで紙芝居させてもらっていて、
そのおみやげに子どもたちにプレゼントしているのですけど、
プレゼントが足りなくなってしまって、
今必死に作ってるんです」と話しました。

すると紳士は
「私も子供相手に仕事するから、
そのあなたが作ってるの、見ててもいい?
僕にも出来るかもしれないから。
あなたの邪魔しないから、見ていいですか?」と。

「勿論です。ホントは作り方教えてあげたいのですが、
今、時間がないので、このまま折り続けててもいいですか?」
と返事をさせてもらって、作業を続けていました。
作業しながら、紳士といろいろと話をしていたのです。
紳士は、理容師さんでした。
「子どもが理容室に来ると、
イスに長時間じっとしているのを嫌がって泣いちゃったり、
僕がはさみをもつと顔がこわばったりして、
子どもたちが理容室で
リラックスできない時があるんですよね」
とおっしゃいました。

で、何とか子どもたちが
理容室を嫌がらない方法はないかと思っていて、
その時に私がこのプレゼントを作ってるのを見て、
「僕にもこれならできそうだ」と
ひらめいたのだ、とのことでした。
「作り方見てるから、作業続けててくださいね」
気を遣ってくださっている。
その視線から、この紳士の人の好さが
ものすごく滲み出てたなぁ・・・
私は、紳士に折り紙を数枚あげました。
すると彼は
「ありがとう。あなたの見まねで折ってみる」と。
で、作ってくれたのが、
写真の飴ちゃん入りシャツです。

紙芝居制作って、
皆さんが思っているより多分大変と思います。
私の場合は絵も描くので時間もかかるし、
演じる時もホンキだから
体力も気力も物凄く消耗するんですが、
それを解ってもらえないという
悲しい現実があったりします。
仲間の紙芝居師も私も、
その現実とむきあい、
自分たちのパフォーマンスを
ベストに持って行っています。
何故ならば、お客さんの笑顔、
子どもたちとの交流、そして
こういった心あたたまる事が、
全てを帳消しにしてくれるからです。
お客さんがいないと成り立たない職業だ、
と改めて思います。

見てくださるすべての皆様に感謝の3日間でした。