あヴぁんだんど 2017.01.29 @ 新宿 club SCIENCE


セットリスト:
1. I AM ア 人間
2. Have Some Dreams
3. オンナノコヤマイ
4. かさぶた
5. 点滅ばいばい
6. Feedback Friday
7. あヴぁんだんど


ピチカートのSE、「ヴぁー!」からのメンバー登場。
べにさん「おはようございます!」
こたおさん「こんにちは!」

べにさん「サイエンス…科学は、苦手です…」
イントロ、一曲目、いきなりカバー、つるうちはなさんの手になる「I AM ア 人間」です。
おなじみ制服の衣装、お下げツインテールのべにさんは赤いサテンのリボンで両側を結んでいます。こたおさんはロング、左側にごく細い三つ編み。
間奏でこたおさんが寝る振り、その、寝たこたおさんを、引き回すべにさん。ぼ、暴力的…。

「ありがとうございます!」「うさべに、です!」「こたお、です!」「わたしたち、見捨てられたアイドル、あヴぁんだんど、です!」
こたおさん「ありがとうございます!早い時間なのに」
べにさん「ありがとう!」と言いつつ、うさべにはの朝は早いので、とうそぶきます。そんなべにさんがこたおさんに起床時間を尋ねると十二時から午後一時と。「遅い!」とウケるべにさん。ある共演者のかたについて、ステージと楽屋での態度が異なることを述べます。

べにさん「次の曲、聞いてください、Have Some Dreams」
二曲目「Have Some Dreams」、べにさんのツインテールを留めていたリボンの右手側がほどけてフロアに落ちてしまったなと見ていると、べにさん自身が左手側もほどいて床に投げます。

三曲目「オンナノコヤマイ」、こたおさんが歌い出し、「…ここにもいるよ」で下手を向いて、上手側に居るこたおさんに背中を向けて立っていたべにさんのほっぺたをべにさんの背中側から突っつくこたおさん、突っつかれて振り向くべにさん、この辺は新しい振りというか演出なのかな?
べにさん「見捨てないで」のあと、ソロを取るこたおさんのスカートの中を覗く振り、「スケベに」ですね。

曲終わってべにさん「ありがとうございます!お水、飲みます!おいしい水を、飲んで良いですか?」、こたおさん「見ててね」、ペットボトルから水を飲むところにフロアから「ナイスドリンキング!」と声がかかったところへ、べにさん「これが、マンネリ、という」、共演者の方のライブで同様なパフォーマンスとフロアとの応答が繰り広げられることが語られます。
ライブの紹介、二月九日と六日、六日は畳の上でのトークショーにこたおさんが参加と。

こたおさん「次の曲は、あヴぁんだんど、の、最新曲となっております」、四曲目「かさぶた」、作詞は宇佐蔵べにさん、作曲はガガキライズのギター吉澤さん。
こたおさんが「回って!」と歌うところ、フロアのヲタク諸氏が歌詞にあわせてサイリウムを振り回します。
「溶けないアイスは…」でべにさんがピルエット。「回って転ぶ」という歌詞には「転がる石には苔が生えない」という、ローリングストーンズのバンド名の由来となった格言を連想します。「溶けない…存在しない」という歌詞は、ある意味でアイドルからの卒業宣言かもしれないなあ、というのはおそらく穿ちすぎ、読みすぎの感想なのでしょうけれども。

五曲目「点滅ばいばい」、最果タヒさんの作詞になるこの曲、わたくしとしては、初演のときの脱退メンバーが涙声になって歌えなくなった「見捨てられ…」というところがいまだに印象強いというか、ほとんどトラウマ的に、この曲のこれまでのすべてのパフォーマンスにおける印象を支配していた感がありますが、今日のパフォーマンスにおいて、宇佐蔵べにと小鳥こたおの「二人あヴぁんだんど」は、ついにオリジナルを超えたのではないかと思いました。
初演時のメンバーの四分の三が去り、こたおさんは初演時には加入すらしていなかったこの曲、四人のときの印象が圧倒的で、なかなかその印象をしのぐことは難しいなあと感じ続けていたところ、今日の新宿club SCIENCEにおけるパフォーマンスは、現メンバーの二人が、とうとう、この曲を、自分たち自身の歌として再創造し得たのではないかと思わされました。「見捨てられて…」と歌うべにさん、その表情はじつに堂々としていて、開き直りとすら感じられるものでした。

フィードバックのイントロ、六曲目「Feedback Friday」、べにさん「あヴぁんだんど、まだまだ楽しんで行きましょう!」、イントロでこたおさんがフロアを煽るあいだにペットボトルから水分補給するべにさん、いつもより水分補給の頻度が高くおもえたのですが、暖房の効きすぎか、会場がなぜか暑く、そのためもあるのでしょうね。あとで聞いたところでは楽屋も相当な暑さだったということでした。今日のこの曲、終始赤いライトを主体に進行、ストロボも光ります。べにさんの歌、べにさんは「はい、せーの!」と煽りも入れます。
べにさんを踏みつけての、こたおさんのソロ、フロアから何人ものヲタク氏が、こたおさんのテーマカラーである緑のサイリウムを手に、ステージ前に立ちます。
「そろそろ行こうぜ、イエローハット!」のMIXもひさしぶりに聞こえた今日のパフォーマンス、「好きだよ!」に対する「オレモー!」の反応が少し遅れ気味でしたが。
「みんなも一緒に!」と叫んだあと、先日のライブで登場した三輪車を上手ソデから引き出してくるべにさん、さらに、一瞬ですが、三輪車の上に立ちます。エンディング、ルー・リードの「ワイルドサイドを歩け」へのオマージュのパート、「最後も、一緒に!」とべにさん。

スネアの連打、「あヴぁんだんど」、七曲目、イントロでべにさん「最後の曲です!」、最敬礼、「あヴぁんだんど、でした!」
こたおさんのソロ、三輪車に座りながら捧げるべにさん、上履きを蹴り脱いで「ここにいると…」とソロを取るべにさん、続く、こたおさんのソロで、ふたたび上履きを履きます。
サークルモッシュ、今日はヴぁヲタさんが相当の人数いらしたためにもりあがったところ、「みんなも一緒に!」とみずからも三輪車に乗ってステージをサークルに移動してみせるべにさん。

「以上わたしたち、あヴぁんだんど、でした!」、「見捨てられたアイドル」はここでは言わず。
「このまま帰ろ」と三輪車に乗ったまま上手ソデに引き込もうとするべにさんですが、行き止まりになってしまったようです。

パフォーマンスごとに馴染んでくる「かさぶた」をみるのも楽しみですが、今日のパフォーマンスに関して述べるなら、四人時代のオリジナル「点滅ばいばい」が、当時のメンバーの四分の三が去り、こたおさんはそのときには居なかった、そんな現状であるにもかかわらず、現在のあヴぁんだんど、宇佐蔵べに、小鳥こたおの二人あヴぁんだんどの歌になっていたことを見せてもらえたのが、なによりの収穫でした。

現メンバーにも、去っていったかつてのメンバーたちにも、幸あれ。