福岡・久留米のぶっちゃけ社労士、労働トラブル・就業規則リフォーム・求人採用専門家 吉野正人です。
12月25日 宝塚歌劇団パワハラ記事から、社労士が思うこと
12月25日月曜日。今日は宝塚歌劇団パワハラ記事から、中小企業のパワハラ対応について考えてみたいと思います。
※読売新聞より引用
「上級生のパワハラを認めない宝塚歌劇団に憤り」…死亡女性の遺族が意見書
読売新聞 2023/12/07 17:46
宝塚歌劇団の 宙そら 組に所属する女性（２５）が死亡した問題で、遺族側代理人の川人博弁護士らが７日、東京都内で記者会見した。死亡の背景として上級生によるパワーハラスメントを否定している歌劇団側に対し、「 執拗しつよう なハラスメントの被害を受け、心身の健康を損ない、死亡するにいたった」とする意見書を提出したことを明らかにした。
意見書は５日付で、歌劇団と、運営する阪急電鉄などに宛てた。遺族側は女性が受けたとする１５の主なパワハラ行為について、女性と家族らとのＬＩＮＥのやり取りなどの証拠を示して説明。女性が額にヘアアイロンを押しつけられてやけどをしたとされる写真も添えた。
遺族は「劇団がパワハラを一向に認めない姿勢に憤りを感じています。劇団と、パワハラを行った上級生が真実を認め、謝罪する事を求めます」とするコメントを出した。
女性は９月３０日、兵庫県宝塚市内の自宅マンション敷地内で死亡しているのが見つかった。県警は自殺とみている。
歌劇団は１１月１４日、外部弁護士による調査報告書の概要を公表。女性に長時間の過重な業務を強いた管理責任を認める一方で、遺族側が主張する上級生のパワハラは「確認できなかった」としている。
※引用終わり。
パワハラの問題は、企業規模・組織規模大小関係なく多いと思います。ただ個人的には、今回の宝塚歌劇団のような女性だけの職場・組織では、パワハラ発生の確率が高いような気がします。パワハラに関する訴訟や報道記事は多くありますが、他人事ではなく、反面教師にして頂ければ幸いです。今回の宝塚歌劇団も含め、組織・企業規模が大きいから、パワハラ対応がしっかりしているとは限らないようです。実際この記事の経営者は、自己保身に必死のような気がします。
パワハラか否か？は、実質、被害者の主観で決まっていると私は思います。しかし加害者の方は、教育・指導でありパワハラではないとの認識が多いのが実態だと思います。この事実を、パワハラ研修等で教えていないのが大きいのでは？とパワハラ実務対応をしていると思います。
パワハラ発生後、会社が加害者側への反省を促し、行動改善の指導・教育をしている事例が多いですが、加害者側を改善するのは、非常に時間がかかり、非常に難しいのが現実と思います。まず被害者側との相談を密にし、加害者に対する防御方法を教育・指導した方が良いと思います。
実務経験で最も効果的なのは、速やかに配置転換を行い、加害者と物理的に関係を引き離す・物理的に距離を置くのが一番良いと思います。SNSで言うブロック・ミュートが一番効果的だと思います。
双方とも同レベルで悪く、喧嘩両成敗的な対応もありますが、「どちらのほうが悪い」というのは、あると思います。交通事故に例えれば、80：20、70：30、60：40という事例は多いと思います。実際、加害者側が悪い場合もあれば、被害者に問題が多い案件もあります。
今後は、白黒はっきりさせる解決方法より、労使双方・加害者被害者双方が、一歩譲って妥協点を探るグレーな解決方法が無難だと思います。
なおパワハラの加害者が、問題労働者の場合は、ガチンコで争うより、自ら「一歩引いて」「妥協できる点を探って」和解することをお勧めします。なお裁判沙汰になった場合は、時間もお金もかかるので、初期対応のレベルで解決が非常に重要だと思います。
写真は先日の自宅での昼食で、ナポリタンです。
以上、福岡・久留米のぶっちゃけ社労士・求人採用解決アドバイザー 吉野正人でした。
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