11年目の消失(とある重機) | 南三陸町と、『名前負け』するブロガーの日常

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宮城県南三陸町。

大震災からの復旧・復興期を迎えている今、
町はかつての面影を失いつつあります。

そして人々の記憶も失われていくもの。

将来、思い出の補完の一助となれば…。

その願いをもって、私は町を訪れています。

( ;谷)。oO(הללויה)

震災から10年が経過し、宙に浮いていたその存在の

方向性がそろそろ決まるのだろうなぁ…と個人的に考え

ているものが町内には複数あります。

その一つがこの重機です。

町並みが整いつつある中、ポツンと置いてけぼりにされ

てしまった重機とは、もう約10年の顔見知りです。

 

敢えて接写を試みたのは、私の中で確固たる予感が

あったのでしょう。別れの日は近い、という予感です。

 

ある日突然、“彼”はいなくなってしまいました。

廃棄されたのか。持ち主が処分したのか。

いずれにせよ、ここには大きな「不在」だけが佇んで

いるように私には感じられました。

 

消える遺物あれば、残る遺構あり。

時間を掛けて、様々な“現在”を追ってみようと

考えています。