今日は、あることにハタと気付いてから約10分ほどで、お化粧もせずに家を飛び出してみました。そう、去年から楽しみにしていた東京国立博物館『ボストン美術館 日本美術の至宝』展が、あと5日で終わってしまう!
だって、本当に日本美術の至宝、普段ならボストンにいかないと見られないお宝たちがワンサカ里帰りしているのです。もう、なんと言うか見たいものだらけ(笑。私にとっては、見逃すなんて許されないっ!というくらいのもの。なのに、開催期間が長いから人混みが落ち着いてから行こうかしらん…なんて思っていたら、もう終わりかけ。
こりゃいかん!と、己に喝を入れて一路上野へ。

以前、同じ東京国立博物館へ行こうと、上野駅に降り立ってみたら休館日!と言うことがあったので、途中、iPhoneで展覧会の情報を確認してみると、開催してはいるのだけど、なんと混雑により入場制限中で只今40分待ちとのお知らせ…。若干顔を引きつらせながら、まあそれも仕方あるまいと上野へ向かいました。

だけどねー、行って良かった!
確かに人はこの通り、

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ずっっっらーーーっと並んでいましたが、実際には20分ほどで入館できましたし、そりゃあ、人が多いと落ち着いて見られないという苦悩もありましたが、それをはるかに上回る感動いっぱいの展覧会だったんです。

私の最初のクライマックスは、伊藤若冲の十六羅漢図。まあ、若冲ファンなので楽しみにはしていたのですが、やっぱりすごい。羅漢の衣服を描くことに用いられている黒々と漆黒の黒さをたたえた墨の線は、アスリートのしなやかな筋肉みたいな伸縮をしていて、エネルギーに満ち、背景や衣服の白い部分とのコントラストがくっきり鮮やか。若冲の筆に視線が先導されて、紙の上をジェットコースターのように緩急を付けて走り抜けて行く感じ。気持ちがいい。余りに淀みなく視線を運んでくれるので、凄いなーと思っているうち勢い余って感極まってしまいました。いやん。

そして、曾我蕭白の雲龍図がグランドフィナーレ。すごすぎ。本物を見たことがないけど、あの絵の龍は多分、リアルな龍の実物大サイズ!(笑
いやでも、あまりに大画面に堂々と描かれていて、私だったら、今、龍のどの部分を書いているのか分からなくなってしまうだろうなと思ってしまいます。また、描いている最中に飛び散ったのであろう墨の小さな点々が、濡れた龍の身体からはなたれた水しぶきのように見え、龍がたった今、ここに私(みてる人?)を見つけて「やって来たのじゃぁー!ふわっはっはっはっ」と言わんばかり。迫力がありすぎるので、ちょっと滑稽な目元をしていなかったなら、相当怖いんではなかろうか。

・・・と、他にも快慶の仏像とか、狩野派の美しい屏風とか、刀剣のきっさきを見た時のぞくっとする感じとか、いろいろと感じてしまう作品がわんさかありました。これからこのボストン美術館展は、名古屋、九州、関西などを巡るようなので、お近くでこの展覧会がある場合は是非ご覧になることをおススメします。ウハウハです。

帰りは、ミュージアムショップでお買い物。あの感動を再び、というか、美術品を所有したいと言う欲望をささやかに叶えてくれる図録を1冊と、この展覧会のガチャガチャを2回(笑。
なんと、ボストン美術館点の美術品のミニチュアが当ると言うやつ。
で、私のもとへ落ちてきたのはコレ。

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おー、尾形光琳の松島図屏風!
でも本当は、曾我蕭白の雲龍図か長谷川等伯の竜虎図の龍が欲しかったのだけど・・・。

諸岡なほ子の『旅の途中のスウィートホーム』-__.JPG

帰りは、上野公園の中の新しいスターバックスで一休み。

諸岡なほ子の『旅の途中のスウィートホーム』-AdobePhotoshopExpress_00240605230511.jpg

あっちがよかったとかなんとかいいつつも、

諸岡なほ子の『旅の途中のスウィートホーム』-__.JPG

二つならべてご満悦。良い一日でした。
というわけで、父よ、今日の娘は、食でも酒でも猫でもないブログを書いてみました(笑。
まあ、気分が良かったので飲んだっちゃあ飲んだけど。

諸岡なほ子の『旅の途中のスウィートホーム』-AdobePhotoshopExpress_00240605231848.jpg

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