ウチにはスコップがないので、仕方なくちりとりでチマチマと雪かきした諸岡です。
しかし、昨日の東京は雪でいつもとは違う景色でした。夜のお散歩がまた静かで良くって、北国みたい。近所の売地は人の足跡がひとつもなくずーっとまっさらな状態のままでしたが、今日はもうとけちゃってるかなぁ。

で。

今日はディズニーランドの脇にあるイクスピアリの映画館まで足を延ばして来ました。お目当ては、公開になったばかりの映画「pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」。

二十世紀を代表する舞踊家、ピナ・バウシュをとりあげた映画で、監督は「ベルリン・天使の詩」や「ブエナビスタ・ソシアルクラブ」を撮ったヴィム・ヴェンダース。
ピナ・バウシュについては大学生の頃、チベット舞踊などを学んでいた時に、身体表現についての本を読んでから知り、興味を持っていました。以来、いつかピナの舞踊を見てみたいなと思っていたのですが、数年前に亡くなられたので、結局リアルタイムには見れずじまい。こういうことは、仕方がないけど悔やまれますね。
でもそれが、ヴィム・ヴェンダースの映画で蘇るということを知り、そぉーんならば早く見なくっちゃ!と思っていたのでした。

感想は、なんだか普通の映画みたくはスラスラと言えませんが、とにかく良かったです。私は好き。
言葉で捉えようとしてもそれをすり抜けて、意識の奥の方になにか広がってくるような映画…と言うよりも、ピナの踊りがきっとそういう種類の感動を与えるものだったんだろうなと思いました。
ピナの舞踊団に所属し、直接指導されたダンサー達が次々に登場するのですが、ある東南アジア系の小さな女性ダンサーさんの踊りは、見ているだけで、静かな気持ちのまま、ツーッと涙が流れてきてしまいました。美しいと言う言葉からもすり抜けてしまう美しさ。いのちの振動そのもの。って言葉もすり抜けちゃうな。
とにかく、感性の、普段なかなか刺激されない場所をつかまれた感じ。

ちょっと難解な部分もあるし、人もあんまり入ってなかった(上映している映画館も少なめ)ので、かなり、感じる人と感じない人に別れそうな映画ではあります。が、「最近はあらゆるものがやたらと分かりやすく分かりやすく簡単で親切に作られていて、心も頭も使わなくて良くなっているのが、逆にイラっとする!」などと感じている方には是非オススメしたい映画です。
って、どんなオススメだ(苦笑。

ちなみに3D作品です。
個人的にはそうじゃないのも見たいけど。