京都旅3日目は、東京に戻る日でもあったので、市内でちょろちょろ。

まずは、京都国立博物館で昨日まで開催されてた「百獣の楽園」を見てきました。返す返すも残念なのは、常設展示をする平常展示館が建て替え工事中で見られないこと。うー、見たいものいっぱいありそうなんだけどなー。

でも、百獣の楽園展も楽しんできました。キョーハクの収蔵品から、動物を描いた作品を選りすぐりで展示。縄文時代の埴輪もあれば、現代の彫刻もあり、江戸のスター絵師達の名画もあれば、胸を張った獅子・狛犬もいるという懐の広さ。さすが国立博物館。

私のお気に入りは、銀製兎型水滴(葵紋蒔絵卦算并硯のうち)という、兎ちゃんモチーフの文房具。葵紋なので徳川家の若君、もしくは姫君がお使いになっていたんでしょうね。くにゃりと体を左に曲げてこちらを振り返る顔に、赤い瞳とピンと伸びた耳。まるでぴょこぴょこと動き出しそうな可愛らしさ。プチ悶絶。

と言うのと、京都にいくと必ずどこかで一つは見たい、雲龍図。中国明時代の張徳輝筆の小さめの水墨画と、円山応挙の屏風絵。好みでいえば、より猛々しい張徳輝の作品なのだけど、雲を巻きながら蠢くダイナミックな円山応挙の屏風絵も素敵。あと、富岡鉄斎の鳥獣図12幅のうちの龍図も、見たことのないユニークな表情の龍が「えへっ」てしてて面白かったです。

他にも、若冲や狩野派、本阿弥光悦や宗達と言ったスター達の作品もあって、なんというか、ウハウハでした(笑。

あ、何気に埴輪の馬にも感動。だって、ものすごく細やかに、そしてバランスよく形作られているんですもん。何かの完成系を見た気がします。

と言う具合に、今更オススメしても、もうこの展示は終わっちゃってるからどうしようもないのだけどね(^^;;
とりあえず、キョーハクの実力の一端を垣間見た気がしました。早く常設展も見てみたいなー♫

で、新幹線を予約した時間まで少し余裕があったので、向かいにある、三十三間堂にも行ってきました。去年行ったばかりだけどーと思ったのだけど、いやいや、いい、いいですね!

私、本当に、風神雷神や二十八部衆の神々の多くが持つ、立体的な体つきと荒々しい表情が大好きで、ぐいぐい引き込まれます。特に、三十三間堂の密迹金剛像の、右手にぐーーーっと集中しているエネルギーったらない!全身の力が右手のひらに込められている様子が本当に良く現されていて、あの手で突かれたら多分ひとたまりもないだろうなぁと思わずにはいられません。見ているこちらまで筋肉に力が入ってきます。
なんて、気分はすっかりスーパーサイア人になりかかったところに、あの穏やかで柔らかな表情の千手観音さま。ははぁーーー!と跪いてしまいたくなります。

で、撮影厳禁と英語でもそこここに案内があるのに、海外からの観光客の方がペチャクチャお喋りしながらデジカメで撮影していたので、思わずno no!と注意してしまいました。その方が私たちの文化にとってどれだけ大切な存在か分かってもらえるかなとも、咄嗟に思ったので。その方もすぐにカメラを下げてくださったので、ほっ。でも、なんとなく注意したりするのって緊張しちゃいますね(苦笑。

と、そんな感じで、新幹線の時間が迫ってきたので京都駅に移動。
いつものごとく後ろ髪をひかれながら、新幹線に乗ってお江戸に戻ってきました。

でも、2時間程度の時間調整に、国宝だらけの三十三間堂みたいな所にふらりと立ち寄れるって言うのが、京都のさりげなくも確かなすごさですよねー。
いいなぁ。
次はいつ行けるかなぁ。

ちなみに、お江戸についたらそのまま隅田川の花火大会へ。
欲張り過ぎ?(笑
でも、なんか今しかない!ってなるとつい、ねぇ。そして、この今しかない!と言う感覚が以前にもまして高まってるみたい。
そこななんか、素直であるべきな気がしています。今こそ。