何か足りない気がするときは美を足してみる。

なんてことは、今考えただけの単なる思いつきだけど、今日はそんな一日だったかなと。
まずは、昨日の睡眠不足を解消すべくたっぷりとお寝坊ちゃん。
で。
そういえばと思い立ち、ウェブサイトを見てみたらやっぱりこの週末まで。なので必要な連絡をあっちとこっちに取り早々に本日の業務を切り上げてから、根津美術館の琳派コレクションへGO!
尾形光琳の国宝「燕子花図屏風」はどうしても見ておきたかった。
週末ほどの人出ではないにしろ、燕子花の前には黒山の人だかり。
人気なのねぇ。
私も先入観ありありだったけど、そっと興奮してじーっと眺めてみる。
素敵だなぁ。

屏風って、今の私たちの生活にはよっぽどのことがない限り入ってこないけど、あの前でお酒を飲めたらさぞや愉快だろうなと思う。

で、今日一番長い時間眺めていたのが、鈴木其一「夏秋渓流図屏風」。
強い色彩。それでいて、涼しい水の上の風を感じるような視点。
左隻(2つで1つの対になっている屏風の、左側に置かれる方)の紅葉にキュンときてしまったので、諦めて目の前に用意されていたベンチに座る。そこで10分。

日常からすっかり離れて頭は真っ白。コンセントに繋がれた携帯電話の様に、音もなく何かが充ちていく10分間。

帰り際。好きになってしまった絵だけど、今度はいつ会えるかも分からないし、もしかして今日が最初で最後なのかもしれない、との想いがよぎる。なのでついもう一度右隻に戻って、ゆっくりと左隻まで歩いてお別れ。名残惜しさのあまり、ミュージアムショップに立寄って、ポストカードの人質を買って帰宅。

あ、いや。

帰宅の前に、今日は近くの花屋さんで芍薬の花にも魅入られる。
ついでにプレミアムモルツにも魅入られてみた。
夕食の時には、昨日、新大阪の駅で買った点天の餃子を焼いて、キンキンに冷やしたプレミアムモルツと。
って、ここだけ切り取るとまるっきりオヤジだと言われそうだけど、芍薬の花を眺めながらなので、オヤ?ぐらいにしておいて下さい。

諸岡なほ子の『旅の途中のスウィートホーム』-??.jpg

そうだ。
根津美術館で見た、酒井抱一の「隅田川図」。解説によると描かれている鳥は都鳥だそう。その左手にはこんもりとした黒い山。むむっ。それがどこだとは書いてなかったけれど、都鳥と言えば言問橋。言問橋といえばやはり待乳山の聖天様なんだろうな。どなたかご存知の向きあらば、ご教示願いたく。

って。
一体なんなんだろうね、今日の文体は(苦笑。