数日前、スペシャル回のスタジオ部分の撮影、つまり回答者の方々のクイズに答えられている部分の収録があったのでのぞいて参りました。いやー、毎回、回答者の方々の頭の回転の速さとか面白さにはびっくりします。テレビでは中々伝わり切らない部分もあるかもしれないと思ってしまう。なので、皆さんにも是非、あの新しいスタジオのセットの中で、回答者の方々の書いている答えを上から覗きながら番組を楽しんで頂きたい! スタジオ見学に興味のある方は是非番組宛に見学希望のはがきを・・・なんて、一体私がそんなことを書いてどうするつもりなんだか(笑)。
それより、スタジオ収録の見学では、編集された私の出演しているネパールの部分のVTRも見てきたんですが、つきましては、皆さんにお知らせしなくてはいけないことがあります。心配だ、心配だとは思っていたんですが、やっぱり・・・!!!!

私、もの凄い顔をしています。

ナムチェ

冒頭、富士山9合目に等しい標高の、ナムチェと言う街からレポートをしているのですが、そこからもうそのもの凄い顔は始まっています。目頭からまぶた全体がぷくっと膨らんで、奥二重の私の目はすっかり一重まぶたに。鼻と口の間の部分も、なんだかぷくぷくしていて、引いてみて見るとなんとなく顔の表面積が広い。そして、そう言う場所は大抵感覚が鈍い。指で触っていると、自分が触っているのか触られているのか良く分からなくなってしまって、ふと自分の顔じゃないんじゃないかという気がしてきてしまうほど。←私だけかも(汗)
・・・というのは、高山病の初期症状の一つに、顔や手足のむくみというのがあるんですが、あぁ、その症状が私の顔にはなんて顕著に出たことでしょう・・・涙。一緒に山生活をしていたスタッフのみんなも、毎日ちょっとむくんだ顔をして起き出してくるんですが、高度が上がっていくに連れ、それは段々ひどくなっていきます。思わずお互いの顔を指さしながら「面白ーい。すっごい顔ぉ!」と笑ってしまうほど。というか、それって普通、相当失礼な話ですよね(笑。
でも、なぜかそう言うことがみんな全然平気な、素敵なメンバーでした。というよりは、同じメンバーでずっとトレッキングをしていくと、段々仕事とかの枠を超えた信頼関係が生まれてきます。信頼関係と言うとちょっと固いけど、東京にいるときよりも、もっとダイレクトに人と人がコミニュケーションをしている感じなんです。当然と言えば当然かもしれません。心臓が壊れるんじゃないかと思うくらいの辛い坂道を、冗談でお互いの心を軽くしたりしながら登り続けたり、ヒマラヤの山々と太陽がふとした拍子に感動的な景色を私たちだけに見せてくれたり。トレッキングしていく中で、意識しないうちに色々なものを共有していくんです。もしかすると、熱血な部活なんかをやっていると、若い日にそう言うものを感じられたのかもしれないけど、学生時代から塾に行ったり仕事を始めていたりした私にとってこれは、生まれて初めての感覚でした。ともすると、上手に人とコミニュケーション出来ていないんじゃないか・・・なんて自分嫌悪に陥ることもある万年思春期の私だったりするので、尚更このヒマラヤでの経験はとても貴重なものです。

それと、そういうコミニュケーションが心地よかったのは、日本人スタッフとだけではありません。そう、シェルパのみんなとも。私は元々、チベット系の文化を持っている彼らに何かと興味津々だったのだけど、旅が始まった初日からすぐに彼らが本当に真面目でちょっとシャイな人たちだということが分かったし、言葉が通じないのに不思議な程に意思の疎通が出来てしまう。喉が渇いたから背中のリュックから水筒をとってもらいたいなぁと思って、飲む仕草とリュックの中を指させば、すぐにニコニコッとしながらリュックから水筒を取り出してくれ、さらにそこからお茶を注いで渡してくれます。
WBCの時に普段大リーグでプレイしているイチロー選手が、「野球をやってきて、これほどチームメートと同じ気持ちで一つの目標に向かったことはない。米国では10を伝えるのに15言っても伝わらないときがあるが、日本人選手は2か3言うだけでわかってくれる。いい仲間にめぐり会えた。やばいっすね。感謝しています」なんておっしゃってましたが、私はそれを見ながら「それそれ!」と思ってしまいました。きっと他の多くの国の方々と比べると、シェルパとのコミニュケーションは、この感覚に近いです。これこそ本当に私にとっては初めての感覚だったので、旅の間中どうして彼らがこんなにすごいのかと考えてしまいました。



そういう真面目な人種なんだと言えばそれまでなのかもしれないけど、私なりに思い至ったのは、山に生きるという厳しい環境が、彼らの五感を常に研ぎすませていて、コミニュケーションをしている相手の心にも深く慎重に耳を澄ませているんだろうなぁということ。
それこそ、昨年末のふしぎ発見!で『アインシュタイン』の取材をさせて頂いた時に、彼が日本の友人に残したメッセージに深く感銘を受けたのですが、その「物静かで、控えめで、知的で、芸術好きで、思いやりがあって非常に感じがよい。西洋と出会う以前に日本人が本来持っていた、謙虚さと質素さ、日本人の純粋で静かな心、それらのすべてを純粋に保って、忘れずにいてほしいものです」 という想いを私もそのまま彼らに感じてしまった気がします。

なんてことを書き始めちゃうと、旅行者である自分は・・・とか長くなってしまうので、この辺にしておきますね。とにかくシェルパの人たち、私は尊敬してしまう所がたーーーーっくさんありました。会えて良かった!

で、今回のスペシャルで取り上げている青年、ペンバ君は、まだまだシェルパ男児(?)としては半人前で頼りない所もあるんだけど、語り始めると熱いものを胸に瞳がキラキラと輝き出す素敵な男の子です。あぁ、ペンバ君の写真があれば是非皆さんにもお見せしたかった! 編集された映像を見た制作会社の女性スタッフたちの間には、既にファンクラブが出来つつあるとの情報も?!
是非、番組内でその魅力を確認して下さいね!

写真は、むくみがちょっととれかかった昼間の顔の私です。ひどいのは本当にもっともの凄くひどい顔をしていて、ここに載せるとせっかく他所から尋ねてきて下さった方々が二度と来なくなってしまうかもしれないので、かなりマシな方のものを選んでみました(笑)。でも、目の辺りとかほら、むくんでるでしょ? 普段の顔見ないと分かんないかな??