JRの車両で都内の地下鉄へ乗り入れている路線では、国鉄時代に103系1000番代が製造されていましたが、電気消費量が多く、当時の営団地下鉄(現在の東京メトロ)から省エネ電車の導入を求められ、千代田線と常磐線の相互乗り入れ用に導入されたのが、今回画像を掲載する203系です。外観からして現在流行のステンレス車体と間違われる方も多いのですが、この車両が製造された当時は鉄よりも硬いステンレスのプレス技術がなかったため、アルミ合金による車体となっています。省エネ以外で導入された理由としては、軽量化が必要だったのはもちろんですが、火災が発生した際に萌え難くする必要もあったため、鉄にさび止めの塗装をした車両を導入しにくくなったこともあります。電力の制御方式は、既に国鉄でも実績のあったチョッパ制御が採用されましたので、先に製造された201系とは兄弟車となります。ちなみに車体の帯も塗装ではなく、シールが貼り付けられています。撮影場所は、常磐緩行線の柏ー北柏です。常磐線も武蔵野線と同様に上野ー取手は踏切のない区間となるため、撮影場所が限られてしまいます。
我孫子方面に向かう下り列車を前方より
代々木上原へ向かう上り列車を後追い撮影
対岸へと移動して、代々木上原へ向かう下り列車を後追い撮影。