一 日の出桟橋 ― 千住  | 杏下庵

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二〇二四年
二月十四日  (2km)
矢立を千住としたものの、やはり深川・千住間か気になる。そこで、水上バスにて日の出から浅草まで乗りそこから、南千住の芭蕉像まで歩くことにした。
日の出桟橋を十一時に出航する水上バスに乗船。ここは、隅田川の河口付近で、近くにレインボーブリッジやお台場、対岸に帆船のマストが見える。上流にはスカイツリーも見えている。ゆりかもめが数十羽水面に漂い、飛んでいる。舟は浜離宮を左手に見て塗装中の勝鬨橋をくぐる。さらに永代橋を過ぎると芭蕉翁の坐像が右手の岸に見え、芭蕉記念館の前を通過する。この地点がおくのほそ道本来の出発点となるであろう。両国国技館前を通過し、スカイツリーが次第に大きくなってると蔵前橋をくぐり、十一時三十八分浅草に到着する。
ここから白髭橋まで歩く。芭蕉はこの区間は船に乗っているのだが、現代では便がないので右岸(進行方向左側)の水辺のテラスという川沿いの遊歩道を白髭橋に向かって歩く。道はよく整備させており、水生植物の保護のためと称して柵で囲まれた池が作られていた。川とは区切られており、かつての川岸の再生とは違うように思えるが、葦の岸辺を連想させているのだろう。
言問橋をくぐると上野・谷中とはいかないが、対岸に堤公園の桜が見える。花の季節には、見事であろう。欄干の上にユリカモメが休んでいる。水辺のテラスの説明があり「水と緑の親水空間を岸辺に創出したものだという」。桜橋という歩行者専用の橋があるがGoogleマップには載っていない。十二時十六分白髭橋到着。この付近は文献で確認できる限り承和二年(八三五年)という最も古い渡し舟があった場所とされている。伊勢物語や謡曲「隅田川」がこの辺は舞台であったであろうと推測されている。今回白髭橋を経由した理由のひとつに、歌枕の隅田川を訪れるのに最適の地と考えたからである。近くの石浜神社という古社があるというので寄ってみた。
十三時二十分南千住駅前の松尾芭蕉像に到着。