こんにちは。キャチャーが取る時のミットの音で体調がわかります、原田です。
コテンパンに凹まされ
鼻を根元からへし折られ
ついた代名詞が「史上最低の銀行員」
そんな銀行員駆け出しの頃
それまで可愛がってくれた上司の突然の転勤により
僕の目の前に
仁王立ちで君臨した「鬼軍曹」
鬼軍曹の弱点は?
「酒が一滴も飲めない」くらいしか情報がない。
そう、誰に聞いても
「仕事は出来るが、人が悪い」
それくらい。
この「鬼軍曹」と対等に渡り合うには
「仕事」で勝つしかなかったのです。
僕は意を決して、業務後に「お酒」のお誘いをしました。
「どうした~?俺は酒は飲まんよ、パフェならいいよ!」
と、以外にも拍子抜け
その席では
当時の僕では全くチンプンカンプンな呪文のような
説法。いや、哲学。
僕からは
「史上最低の銀行員」を自覚していること。
そして、この数カ月の間に気がついたこと。
そして、新たな目標
を、お伝えしました。
僕が間違っていたのは
「同期には負けない」
このモチベーションはお客様にとってなんにも利益にならない。
同期より成績がいい
それが目的であってはいけない。
僕が目指すことは
誰よりもお客様に信頼される銀行員になって
結果的に「同期」よりも
いえ、銀行内での「成績」「業績」が良いこと。
そして、そうなるための
下準備。
「野球」のトレーニングよりも楽は間違っている。
お客様の事を知る努力。
決算書などの机上論だけではなく
お客様の想いや不安
それを
「銀行」という巨大な組織をどう使うか
任されるのが、「銀行員」である
そう、プロ野球選手を目指したあのモチベーションと努力
を「仕事」に向けていなかった。
「プロ」になる。そのための準備をする。
お金をもらいながら学んでいる現状に気がついた
これでは
「給与泥棒」
プロ野球中継を見ていて
結果、成績を残せない高額年俸の選手は
各紙面でたたかれている。
それと、いっしょじゃん。
それから、思考が変わり、僕の行動が変わりました。
引き続き、「ビジネス書」は読みました。
僕の、担当先の過去の取引履歴、情婦を読みあさりました。
わからないことは勿論
知りたいことをすべて
上司、先輩、同僚にアドバイスを求めました。
お客様と過ごす時間を意識しました。
何をして、何を考えている人か
僕は銀行は、このお客様に何が出来るのか
そう
「銀行」は何が出来るんだ?
何をして儲けているんだ?
預金、為替、融資
スゲーよ銀行って
お客様!銀行使わなきゃ損だよ。
いつの間にか
僕の成績は
銀行内でもトップクラスになっていました。
それでも、毎日怒られ、「史上最低」と呼ばれていました。
ところが
午前中、本店での研修の為
午後から支店に向かったある日
営業室の扉が閉ざされ
「鬼軍曹」のどなり声が聞こえてきます。
僕は部屋に入るのをためらい
ドアの前で中の様子をうかがっていました。
「おまえら!どうなってるんだ!!!支店のノルマ、原田一人でやってんだぞ。
新人に頼ってどうするんだ?いまじゃあいつがエースだぞ!・・・」
「エース」!???
思っていもいない
僕にとっては痺れる言葉!!!!
そう銀行は仮決算に向けて
目標に向かって全行員がハッパを掛けられます。
そんな時期でした。
僕はおそるおそる
扉を開けて
営業室に入りました。
すると
「おい!原田!応接に来い!!!」
今日もまたですか・・・
いつものように
説教ですよね
と内心思っていました。
ところが
意外な展開が
応接室に入ると
支店長と鬼軍曹
支店長は笑っています
鬼軍曹はいつもの通り厳しい顔をしています。
話されたのは支店長
「研修どうだった?」
「そうかそうか」
「原田に頼みがあってね・・・」
つづく